イラストSS

●青炎
「……っ！」
　イメージするのは傍らにある美咲・マクスウェル(p3p005192)。
「……………はぁっ！」
　裂帛の気合は共に闘う彼女との『共闘』に根差していた。
　静やかな森の中、ヒィロ＝エヒト（p3p002503）の繰り返す日課の鍛錬は今日も十分な熱を帯びていた。特異運命座標として練り上げた彼女の技量は他者が簡単には追随出来ぬ領域にまで高められている。個人としても十分な腕前を持つヒィロだが、それでも取り分け強いのは傍らに大切な――大好きな美咲を置いた時だった。
「ふっ……！」
　イメージの中の『彼女』がどう動くかは見えていた。
　故にヒィロはその隙を埋める。もっと強く。もっと疾く。
　それぞれの得意分野を活かしての役割分担と以心伝心の連携は敵対者にとっての恐るべき脅威であると同時にヒィロにとってはかけがえのない時間でさえある。
　一心に修行に明け暮れるヒィロの決意は揺らがない。
　どんな困難があったとて、一人ならぬ二人で乗り越える。
　特異運命座標の最大の目標が『神託』の回避なら、それも。
（第一、食い止めないと皆大変な事になっちゃうし――）
　誰かも、美咲も、それから自分も。
　そう思えば動きにも一層身が入ろうというものだ。
　狐の決意は青く燃える炎のようで、その動きは一層鋭く際立っていた。

★『開眼の好機』により、クラス『ラピス・ラズリ』が出現しました！

SS担当：YAMIDEITEI