PandoraPartyProject

イラスト詳細

憩い

作者 蟹守
人物 夢見 ルル家
天香・遮那
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2020(→おまけイラスト)(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2020年12月24日

13  

イラストSS

 寒々しい冬の昼下がり。
 吹いてくる風は頬を切り、悴んだ指先が震えてしまう。
「ほら、この耳当てをすると温かいのです!」
「おお本当だ。温かい。しかもふわふわしているぞ」
「はい! 耳当ては最強なのです!」
 はしゃぎながらルル家と遮那は店先を散策する。

「お、あれは?」
 白い餅のようなものが串に刺さっているのを遮那が指差した。
「これは焼きマシュマロですね! 食べてみますか?」
「うむ。美味そうだな。主人、二つ頂けるだろうか」
 毎度と手渡された串を火鉢に近づける二人。
「まだですよ。遮那君。もうすこし。もうすこし」
「ううむ。焦げぬか? 大丈夫か?」
 じんわりと焦げ目がついてきたマシュマロを火鉢から引き上げるルル家。
 それに習い、遮那も取り上げて。
 みにょんとマシュマロが伸びるのを何とか頬張る遮那。
 口の中に広がるのは思っていたものとは違う味わいで。

「ん! 甘いのう!」
「そうなんです。実は甘いお菓子だったのです!」
 冷たくなった遮那の頬をルル家は嬉しそうにつついた。
「本来はもう少し固いお菓子なんですけど、焼くとふんわりになるのです!」
「寒い冬にぴったりだの……美味しい」
 笑顔でマシュマロを頬張る遮那に目を細めるルル家。
 こんな幸せな時間が何時までも続きますようにと願うのだ。

※担当GM『もみじ』

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