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ショット一杯のシャイネン・ナハト
ショット一杯のシャイネン・ナハト
イラストSS
世間はそう、シャイネンナハトらしい。ウルズに関係あるかは、わからない。
もしかしたら楽しく思う自分がいたかもしれないし、逆に恋人たちが仲良くやる夜なんて、と思う自分がいたかもしれない。でも、そのどちらでもあってどちらでなくても良いのだ。
ぐびり、と小さなグラスの中の液体を飲み干す。ふわつく意識の中でそっと窓の外を見やれば外ではちらちらと雪が降り始めていた。
道理で少し寒いと思ったわけだが、肩から落ちた上着を着なおすのは少し怠い。酔いの力に頼るかと寒さから意識を外して再び外を見やる。
雪舞う外のその奥ではシャイネンナハト一色の街が見え、赤や青、緑に黄と色とりどりに輝いている。
なるほど、こうも輝いているのを見ると今日は特別な日なのだと嫌でも自覚してしまう。
あの街では今日は特別だと子供たちがはしゃぎ、恋人が寄り添い、仲の良い友人たちとパーティーが行われたりしているのだろう。
自分に関係あるかは分からないがそれを言い表すのならきっとこうなのだろう。
「輝かんばかりのこの夜に」
乾杯、空になったグラスを街に向かって傾けてついそんな言葉がこぼれ出ていた。
*SS担当者:心音マリNM