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真のミニスカサンタは自分の脚で駆ける
真のミニスカサンタは自分の脚で駆ける
イラストSS
あー、あー。マイクチェックマイクチェックワンツー。
おーけい? おーらい? どっちでもいいけど。
今日のあたしはいつもと違う。特異運命座標であってそうじゃない。
じゃあ何かって? この姿を見てわからないっすかねぇ……。
今日のあたしはサンタクロース! よい子には素敵なプレゼントを、悪い子にはお仕置きを与える平和の使者!
……なぁんて、大口たたいてみたはいいけど。これがなかなか、キツい。
まず身にまとった衣服が季節感的に適さない。そして単純に仕事量が多い。
なぜこんなことを思いついたんだろう。そして実行に移してしまったんだろうと、その時の自分をぶん殴りたい。
まぁ、あたしのことだしきっといつもの気まぐれなんだろうけど。
しかし仕事量は多いくせに人と顔を合わせる機会が少ないのがサンタ業だ。
このままではせっかくの自慢のプロポーションも、それに合わせた服も無駄になってしまう。それだけは避けなければならない。
今宵何件目になるかわからない配達を終えたころ、天啓にも似た案が思い浮かんだ。
そうだ、このまま彼に会いに行こう。
あたしを、あたしだけを見てほしい人。大切な人。初めて恋した人。
逸る気持ちは抑えられない。サンタは夜を駆け抜けていった。
*SS担当者:樹志岐NM