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これおまけのつくの、最強に楽しいっておもうし。
これおまけのつくの、最強に楽しいっておもうし。
イラストSS
雪のちらつく、幻想王都の外れ。
賑わいを見せるその街から少し外れた丘には、真冬だというのに真白の花が咲いていた。
その中心にぽつんと建つ石造りの家の中で、二人の少女がころころと笑う声が響く。
「そふぃ、やばい。ほどけない」
「もぅ、最強のプレゼントしよって言ったのはせてぃじゃない」
二人並んで、大の字になれる大きさのベッドの中央。
揃いのふわふわでもこもこなパジャマも、とっておきの下着も床に放り投げて――セティアとソフィアは、真っ赤なリボンで互いを幾重にも結び上げ、ひとつになっていた。
何ひとつ身に纏わなくても寒くないのは、部屋の片隅でぱちぱちと火が弾ける暖炉があるから、だけではなくて――隣に、何よりも暖かい存在が居るから。
「わたしがそふぃのプレゼントで、そふぃがわたしのプレゼント。たぶんこれ、がちめに最強だとおもう」
顎に手を当て神妙に頷くセティアに、ソフィアはふ、と頬を緩ませて。
「ふふ、そう、そうね……さっき食べたあまいケーキより、ソフィーにとって一番のプレゼントよ」
だから、もっと。
互いの目を見つめ、ぎゅっと指を絡ませて。
ふたつの心臓の音は、どくどくと速さを増していた――
*SS担当者:飯酒盃おさけNM