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天之空・ミーナの大福 黒団子による2人ピンナップクリスマス2020(縦)
天之空・ミーナの大福 黒団子による2人ピンナップクリスマス2020(縦)
イラストSS
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ㅤ満点の星空に目を奪われていた。
ㅤ星降る夜、シャイネンナハト。広場のベンチに腰掛ける二人、ミーナとクリムは、寒空の中、暖を取り合うように寄り添っていた。
ㅤクリムの肩に頭を乗せるミーナ。そんなミーナの肩を抱き寄せるクリム。
ㅤ白い息が出るほどの寒さなのに、不思議と心は暖かかった。
ㅤ首に巻かれるのは赤いマフラー。
ㅤミーナの用意したそれは通常のマフラーより長く、クリムと二人で共有することでマフラー越しに二人はつながることができていた。
「お、流れ星」
ㅤミーナが呟く。
ㅤふと見上げれば、空には周りの星々なんて目じゃないくらい、より一層大きく綺麗に輝く星がひとつ、流れていた。
「流れ星……願い事をすればいいんだったか?」
ㅤクリムが返すと、ミーナが軽く頷く。
「ほんとは流れ落ちる前に3回願わないといけないらしいが、まぁ何でもいいだろ」
「そういうものか」
ㅤゆっくりと流れ落ちる夜空の一点をじっと見つめるクリム。
「何願ったんだ?」
「内緒」
「けちだなぁ」
ㅤそんなことを言うミーナも、願い事は胸に秘めたままだった。
ㅤ二人が、あの星に願うことは──
*SS担当者:七草大葉NM