PandoraPartyProject

イラスト詳細

間違ったクリスマスの訂正

作者
人物 三上 華
黄鐘 呂色
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2020(→おまけイラスト)(サイズアップ)
納品日 2020年12月24日

3  

イラストSS

 「その姿、まるでサンタクロースみたいだね。依頼お疲れ様」

その肩をぽん、と叩く姿があった。聞き慣れた声に、人の気配に構えた華の緊張が解ける。
振り返ればいつもの顔。淡い雰囲気の優男、呂色だ。

「随分と派手にやったみたいで……それは華の血かい?」

慣れた手付きで正面に回り、手に持った手拭いで顔に、仮面についた血を拭き取る。華は少しくすぐったそうに目を瞑りつつ、安心させようと手をひらと振った。

「いや、これは返り血だ、ありがとう」

「そっか、ならいいんだ。……それにしてもクリスマスにまで依頼だなんて、どういう風の吹き回し?」

よく迷子になる華ではあるし、ふらりと何かをすることは日常茶飯事ではある。けれどもこの聖夜の夜に、わざわざ仕事をするのは流石に不思議であった。そう聞きながら首を傾げる呂色へと、華がした回答は少し意外なもので。

「赤い服を着る日だと聞いたからな。返り血を浴びたおじさんに連れ去られないようにするには、やはり血が一番じゃないかと……」

「……クリスマスはそういう日じゃないんじゃないかな?」

大真面目に答える彼に苦笑しながら、顔の朱色を拭き終わる。
華の、そして彼らの『本当の』クリスマスは今から始まるのだろうか。


 *SS担当者:金華鉄仙NM

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