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アルヴァ=ラドスラフの傾 千悠によるおまけイラスト
アルヴァ=ラドスラフの傾 千悠によるおまけイラスト
イラストSS
●ドMめ
「ああ、悲しい。
私、とても悲しくてよ。
どうして何時も――どうして、こんな風になってしまうのかしら!」
――どんがらぐしゃんばかどかばすーん!
この世のものとは思えないような破砕音が聖夜のアーベントロート邸に響き渡っていた。雪の妖精のような極上の美貌を、輝かんばかりの夜に相応しい上等のドレスに包み、下敷きにしたアルヴァ=ラドスラフ(p3p007360)を見下ろすのは、パーティの主人――リーゼロッテ・アーベントロート(p3n000039)その人である。
宴もたけなわに。『イレギュラーズという気のおけない友人を前に』楽しい時間を過ごすリーゼロッテがその笑顔に、毒花の魔性を漂わせた理由は唯一つ。プレゼントを届ける怪盗を気取ったアルヴァのポケットから『かの呪物』が覗いていたからに他ならない!
「……は?」
「はい?」
「何か申し開きは?」
地面に叩きつけられ、嗜虐的なおぜう様に見下されたまま「ナニモアリマセン」と応じたアルヴァはふと考えた。
(……あ、でもこれって悪くないかも……)
そんな彼では――彼だから気付くまい。
些か暴力的過ぎるスキンシップを取るリーゼロッテが、然程不機嫌では無かった事には。