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イラスト詳細

【クリスマス2020】煌きの舞の奇跡/しもふりさま

作者 しもふり
人物 鳶島 津々流
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2020(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2020年12月24日

7  

イラストSS

 鉄帝はヴィーザル地方。北国の例に漏れずこの地も冬は雪に埋もれる。
 そこに住まう者達にとって厳しいもの。しかし、時としてそれは特別なものを齎す事もある。
「わあ、すごい……!」
 生き物の声がしない朝。津々流は寒さに負けないように着込んで、外を歩いていた。
 どれだけ着込んでも、頬を撫でる空気は冷たく痛さすら感じる程であったが。それすらも忘れさせる光景がそこにはあった。
 ダイヤモンドダスト。
 風が弱く、大気が冷たい時にだけ見える小さな小さな氷の粒達。一瞬だけ輝いてすぐに消える儚きもの達。
 津々流がこれを見るのは初めてであった。知識としては知っていたが、元いた世界では比較的暖かい場所にいた為に、雪は降れどもダイヤモンドダストは見たことがない。
「綺麗だねぇ……」
 しばし足を止めて、木々の間に降り注ぐ小さな輝きに見惚れる。
 文字を食べる彼だが、この光景をどう表現すればいいのか、すぐには思いつかない。帰ってから書こうと思うが、書き残しても食べようとは思わないだろう。
「勿体ないもの、ね」
 この輝きは文字に残して、未来へ伝えるべきである。
 そう信じて、彼は帰路につく。筆を手にとる為に。


 *SS担当者:以下略NM

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