イラスト詳細
煌めく夜の錬磨
煌めく夜の錬磨
イラストSS
ここはギャザリング・キャッスルにあるギルドハウス。そして、その作業室。
この場所にて、十七号は自身の武器の手入れを頼みに来ていた。錬がそれを受けて刀の手入れをしてくれている。
シャーッ、シャーッ、と繰り返す音が作業室に響く。
彼女の武器である刀を研ぐ錬。作業台の周りには「金」や「土」の呪符、水を張った桶などが置かれている。複数の砥石は、刀の手入れの為に念を入れて用意した物だ。
(芯刀滅却……もとい心頭滅却、一パーセントでも可能性を引き上げる事を考えれば道具の整備は本気でやらないとな)
作業に集中する彼の顔は真剣そのもので、その横顔を十七号は見つめていた。
横顔から手許へと視線を移し、自分の武器が手入れされる様を見つめる。
(そういえば……)
ふと、気付く。
「……そういえば、誰かに武具の整備を任せるのは二度目だったな」
届くかどうか分からないほどの声で呟く。
手入れをする音以外は暖炉の燃える音しか聞こえない。
暖かさを感じる部屋とは対照的に、外では雪が降っており、窓枠に長い氷柱が伸びていた。
*SS担当者:古里兎 握GM