イラスト詳細
マッチョ ☆ プリンの卯龍による2人ピンナップクリスマス2020(横)
マッチョ ☆ プリンの卯龍による2人ピンナップクリスマス2020(横)
イラストSS
嗚呼、この感覚。脳が、心臓が、血が叫んでいる。これは――だと。
良い物を手にした時、人はこんなにも喜び心躍る物なのか。この世界に喚ばれた時に賜った贈り物の所為か、口元の笑みが、相手を射抜く眼光が、止められない。
さぁ、輝かんばかりのこの夜に、この刀と共に、街をかけ出し……。
「いやちょっと待てぇい!」
「ナンダドウシタ。何カ不服カ?」
咲々宮 幻介のツッコミにマッチョ ☆ プリンが問うた。
不服かどうか、聞かれたのならそれはまぁ、不服なのだろう。
時は今から半刻前に遡る。
希望ヶ浜学園の寮の一室。突然届いた配達物。中に入っていたマッチョなシャツを着たプリン。
ちなみにレガシーゼロらしい。それから、身体は金属製らしい。
もうどこから突っ込んでいいのか分からないが、その届け物と目があった瞬間、それは喋った。
「サァ、オレヲ手ニ取レ!」
気迫に圧倒されるがまま彼を手に取れば冒頭のようなイメージが体中を駆け巡った。
それはもう、なんかこう……すっごい。なんだろう、風? 吹いてきてる。確実に、着実に。俺たちの方へ。みたいな感じだった。
うっかり幻介のギフトが発動してしまうくらいには。
「駆け出さない! 絶対ぇ駆け出さないからな!」
「エェー」
マッチョの顔が少ししょんぼりした気がした、シャイネンナハトの夜だった。
*SS担当者:樹志岐NM
挿絵情報
- シナリオ『プリンとゲーミングの夢~ギルオス・ホリスの憂鬱』