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清水 洸汰の大福 黒団子によるおまけイラスト
清水 洸汰の大福 黒団子によるおまけイラスト
イラストSS
●ずっと前から兄弟だったみたいに
練達の研究者をしている弟、清水 湧汰は、自分の研究室で眉間に皺を寄せて考え込んだ。机の上には2枚の紙切れ。それは練達のホテルで開かれる、豪華ディナーバイキングの招待ペアチケット。シャイネンナハトの贈り物だと、或る人から押し付けられるように譲り受けたモノが、偶然これだった。
湧汰は悩んだ末に、以前の依頼で迷惑をかけた負い目から渋々、兄の清水 洸汰(p3p000845)へ連絡を取った。
――練達のホテル。豪華ディナーバイキング会場。
洸汰は湧汰の腕を掴み、シャイネンナハトのご馳走を指差した。
「ユータ! あれ食おうぜ!!」
「分かったから少し静かにしろよ洸汰、騒がしい」
「……あっ、今オレの事初めて名前で呼んだ!!? ねえ!!」
「そんな事は今は良いだろう、食いに来たんだったらさっさと好きなのをとって食え」
子供の様にはしゃぐ洸汰。
湧汰は呆れつつも兄を宥めて、ローストビーフの皿を突き出した。
洸汰はにししっと笑って、湧汰に問いかける。
「なあこうしてるとさ、まるでオレ達ずっと前から兄弟だったみたいだな?」
湧汰は言葉に詰まった。そんなわけがない。だが――。
「そうかもしれないな」
*SS担当者:神寺 柚子陽NM