イラストSS

「アレクシア様！　アレクシア様！」
　大きな声で呼んでくるタントへとアレクリアが振り返るとタントはその手にきらきら光を放つ星の飾りを持っていた。
「これも付けてよいですかしら！」
「いいねいいね！　どんどん綺麗に可愛くしていこう！」
　グッと軽く親指をあげてみせると嬉々としてタントは飾りを目前の大きな樹へと括り付けていく。
　シャイネンナハトに向けたツリー（に見立てたアレクシアの家である）の飾りつけは順調で、用意した飾りが足りなくなるんじゃないかと思うぐらい余すところなく華やかに彩られている。
　それでもまだまだ足りないとタントはキラキラ輝く飾りを見つけてはアレクシアに問いかけてから取り付けてゆく。
　ただでさえアレクシアは仲の良いタントとわいわい楽しく飾り付けられるだけでも嬉しいのに、もっと楽しそうなタントを見ているだけで嬉しさは倍増しだ。だから飾りつけにも気合が入って、台では届かないところに飛び回って飾りを取り付けてゆく。
　きっとシャイネンナハト当日にはいつもきらめくタントのようにこの家もキラキラきらめくのだろう。
　その日を待ち遠しく思いながら、この季節を迎えられたことにアレクシアは密かに感謝するのであった。


　＊SS担当者：心音マリNM