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ほらほら、動かないの。折角の綺麗な髪が乱れてしまいますわよ?
ほらほら、動かないの。折角の綺麗な髪が乱れてしまいますわよ?
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夜、リビングで楽しそうに笑う女性ふたり、マリアとヴァレーリヤだ。
「ヴァリューシャ、お風呂あがったよ。次、どうぞ」
マリアが言いながら、櫛とタオルを片手にソファへ歩み寄る。
風呂を勧められたヴァレーリヤが腰を浮かせかけて、ゆっくり座り直すとマリアの手から櫛を取り上げる。
「ヴァリューシャ?」
「マリィの髪を梳かすの、私がやりたいですわ! やらせてくださいませ」
ヴァレーリヤがキラキラとした笑みで言えば、マリアは困ったような照れたような顔をする。
「もう……いい歳だし、髪を梳くくらい自分でできるよ?」
それでも大好きなヴァレーリヤからの申し出だからと甘えて、ふと思い付いたことを告げる。
「それじゃあ、次はヴァリューシャの髪も梳いてあげる♪」
そう告げればヴァレーリヤも一気に破顔してマリアの髪を丁寧に梳かしていく。
それを感じ取ったマリアが前を向いたまま、楽しげに笑っては気持ちいい、と呟く。
「ほらほら、動かないの。折角の綺麗な髪が乱れてしまいますわよ?」
ふたりの輝かんばかりの夜は、まだまだ終わらない。
*SS担当者:桜蝶京嵐NM