イラストSS

　きらきらするイルミネーション。アクセサリーショップのショーウィンドウ。ランドウェラ（p3p000788）は、タイム（p3p007854）が店内から出てくる時を待っていた。
「お待たせ！　ランドウェラさん！」
　タイムがランドウェラに駆け寄る。
「お目当ての物は、買えたのかい？」
「ええ！　これよ」
　タイムはきらきら輝く菱形のイヤリングを取り出して見せた。
「それは……！？」
　ランドウェラは思わず、自分の耳に手が伸びた。そこに変わらず、忌まわしきソレはある。彼のソレは、彼の母親から与えられた母親の彼に対する執着の証。取り外し不可のGPSだ。
「ランドウェラさんがいつも着けているのとそっくりでしょう？　あなたのは取り外せないって聞いたし、お揃いにしたら……少しは嬉しく思ってくれるかな？」
　タイムは話しながら、前髪をとんがり耳にかき上げる。彼女の指は購入したイヤリングを自分の耳に飾った。
「どう？　似合う？」
　タイムは目をキラキラさせながら満面の笑みを向けた。
　ランドウェラは息を呑んだ。
「こんなドン引きされるような機能付きの物に似た物をつけてくれるなんて、僕なんかとお揃いにしてくれて、嬉しい……君は優しいね」
　ランドウェラは柔和な笑みをタイムに向けた。彼もタイムと同じように髪の毛をかき上げて自身のイヤリングを見せる。
　そしてお互いに「お揃いだね」といいたげな微笑みを向けあった。


　＊SS担当者：神寺 柚子陽NM