イラスト詳細
憧れは第一歩
憧れは第一歩
作者 | たかてる |
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人物 | ゼファー ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル |
イラスト種別 | 2人ピンナップクリスマス2020(→おまけイラスト)(サイズアップ) |
登録されているアルバム | |
納品日 | 2020年12月24日 |
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イラストSS
あの二人は誰だ?
この夜会はその話題で持ちきりだった。
ダンスホールに集まった紳士淑女たちは酒に踊りに楽しんでいるがそんな中に一際視線を集める壁の華が二輪。
真紅のドレスを身に纏ったブレンダと群青のドレスを纏ったゼファー。2人に声をかける勇者は今だおらず皆遠巻きに眺めることしかできない。
紳士は声をかける機を伺い、淑女たちは艶やかな2人に嫉妬の眼差しを送る。その視線を察してか彼女たち2人もその場から動かず夜会の喧騒に紛れていた。
「ゼファー殿」
「ん? ああ。はぁい♪」
そんな二人がひとつの視線に気づいた。それは他の視線と感触が違う。なにより感じる先の位置が低い。
それもそのはず、2人が感じた視線の先にいたのは一人の少女。年齢が二桁に達するかどうかといったところだろうか。
少女は目を輝かせながら壁の華を眺めていた。まるで憧れのヒロインを見つめるように。
――いい女はファンを無下にはしない。
ブレンダは少女と視線を合わせながらゼファーへともたれかかり、ゼファーは少女へウィンクを飛ばす。
少女からのお返しは満面の笑み。
「あの子、きっと美人になるわね」
「だろうな。いい眼をしていた」
結局この夜会で壁の華を手にする者が現れることはなかった。それどころか挑戦する勇者すらいなかった。が、彼女たちもそこそこ楽しめたようだ。将来の有望株を見ることもできた。
この夜が関係しているかはわからないが数年後のとある夜会で注目を集める一人の少女がいたらしい。
*SS担当者:灰色幽霊NM