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イラスト詳細

陰陽 秘巫の里一によるおまけイラスト

作者 里一
人物 陰陽 秘巫
緋道 佐那
イラスト種別 おまけイラスト(→元発注イラスト
納品日 2020年12月24日

1  

イラストSS

 焔を纏った刀身と、妖しく光る小太刀。
 吹雪く夜闇のその中で、二人の刃が交差した。
 なにゆえに、そのような様相に至ったのか……などと、所以を語るにはあまりに野暮である。
 ――陰陽 秘巫。
 ――緋道 佐那。
 二人の刃が交わるその様を、今はとっくりと語るべきであろう。

「嫌やわぁ、そんなに暖かそうやのに、近づかせてくれへんなんて……」
 手にした小太刀をくるりと回し、逆手に握った秘巫。
 表情は優しく、吹雪く風の中で小首をかしげる余裕すらあった。
 対する佐奈もまた、穏やかな微笑みのまま刀を上段に構え、目を細めている。
 表情だけを見れば、談笑する友にすら見えたかも知れないが、彼女たちの顔や衣服にはべったりと血がこびりついていた。今まさに流れた、互いの血である。
「――!」
 炎の軌跡をひき斬りかかる佐那。
 軌道を呼んで小太刀を打ち付け防御し、そのまま刀身をすべらせるように相手の手元へおしつけ、胸から腰にかけてを斬り付ける。
 吹き上がる血を浴びる秘巫。しかし受け流された筈の佐那はその場で素早くスピンし、秘巫の脇腹を切りつける。
 交差する二人。背を向けたその後に、またも穏やかな笑みで振り返る。
 幼い獣のじゃれ合いか、それとも渇いた修羅の慰めか、それとも深き愛の営みなのか。
 余人には理解の出来ぬ、刃の語らい。

 輝かんばかりのこの夜に――。

担当GM:黒筆墨汁

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