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【Scheinen Nacht2019】PN入賞公約で一日アイドル(仕事)やる羽目になっただけ
【Scheinen Nacht2019】PN入賞公約で一日アイドル(仕事)やる羽目になっただけ
イラストSS
もう……本当に無理。
鏡に映る自分の姿に、Erstineは涙目になった。
つややかな黒髪はツーサイドアップに結ばれ、小さな赤いハットには柊があしらわれている。
短い上着とかなり短いスカートは、赤をベースに金と緑のクリスマスカラーがアクセントで入り、袖口とスカートの裾にはふわふわの白いファー。
完璧なアイドルがそこにいた。
……それが自分でさえなければ!
入賞したら一日アイドルをする。
そんな約束をしてしまった、あのときの自分に小一時間説教したい。
鏡を見てふるふるしているうちにも、開演時間がやってくる。
「エルスティーネさん、よろしくお願いしまーす」
「は、はいっ」
Erstineはぐっと拳を握りしめたあと、ステージへと出て行った。
「み、皆さん……きょ、今日は私のライブに来て下さって……あ、ありがとう……うぅ……」
「おおーっ!」
歓声とライトで目が回りそうだ。
「ではまず1曲目、恋のエターナルドリーム……です」
左右にステップを踏んで拍子を取る。ひらひらとスカートが弾む。
夢見る女の子の恋の歌。
「夢のゆりかご~、恋をはぐくむ~~、大好きっ♪」
可愛すぎる歌詞が、身もだえするほど恥ずかしい。頬が熱くてたまらない。
(1500歳の……あちらの世界では30になる私に何をさせてるのかしら……っ)
もう二度とやらないと固く誓いながら、Erstineはライブの依頼を遂行すべく、笑顔をふりまくのだった。
※担当GM『月舘 ゆき乃』
挿絵情報
- 公認設定『芸能』