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秋月 誠吾の黒猫による2人ピンナップクリスマス2019(縦)
秋月 誠吾の黒猫による2人ピンナップクリスマス2019(縦)
イラストSS
シャイネンナハトである日のこと。
秋月誠吾は賑わう街を歩いていた。
昼間と言うこともあり、イルミネーションの輝きはないが、これから訪れる夜を楽しみにしている人々が多くいるようだった。
「こんな世界でもシャイネンナハト(クリスマス)は人気だねぇ」
なんて呟きつつ、誠吾は本日のスケジュールが空白であることを思い出して苦笑する。
そんな誠吾の元に声が届いた。
「誠吾さ~~~~ん!!」
「この声……ソフィリア――!?」
声の主であるソフィリア・ラングレイがあろう事か空から落ちてきた。
誠吾は自分目がけて飛び込んできているソフィリアを視認すると、瞬時に考える。このまま避けてしまえば、ソフィリアは地面とキスすることになるだろう。それはそれで面白いかとも一瞬頭を過ぎるが、流石にそれは不味いと彼女を受け止める覚悟をつけた。
「サンタはこういう物だと旅人に聞いたのです!」
「お前その旅人に騙されて――うわぁぁぁ!?」
ソフィリアを受け止めることには成功するも、誠吾はバランスを崩して背中から地面に落ちた。僅かな痛みを覚えながら見上げるとそこには満面の笑みのソフィリアが馬乗りになっていた。
「メリークリスマス! なのです!」
無邪気な笑顔は卑怯であろう。
苦笑するしかない誠吾は、空白だったスケジュールに少しの予定を書き加えるのだった。
※担当『澤見夜行』