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イラスト詳細

ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤのpesによる2人ピンナップクリスマス2019(横)

作者 pes
人物 ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ
リーヌシュカ
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2019(サイズアップ)
納品日 2019年12月24日

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イラストSS

 くすんだ灰と錆び。
 短い陽光の恵みに浸る冬枯れの街並み。
 全ての戦いが静止する夜――シャイネンナハトを控えた昼。
 闘争に明け暮れ、むせ返る程の喧噪に覆われたスチールグラードもまた特異な寧静の中にある。

 そんな平穏をやぶったのは、少女の声であった。
「ヴァリューシャじゃない!」
「リーヌシュカではありませんの!」
 呼ばれて振り返れば、梢の雪がぽそりと落ちる。
「ちょうどいいわ! 勝負しましょ! 今度こそ絶対に負けないんだから!」
 大闘技場ラド・バウの試合でリーヌシュカを下したヴァレーリヤは、再戦の約束をしていた。
「ふっふー、いいですわ。今度も負けませんわよ!」
 辺りはおあつらえ向きの空き地である。
 とは言え街中。それもこんな日であるならば尚更。

 \雪合戦/

 試合形式は自ずと決まった。
「いきますわよー! どっせぇえい!」
「あたらないわっ!」
 雪球を回避したリーヌシュカは僅かに腰を落とし、雪をすくう。
 飛来する玉をかわしたヴァレーリヤは、建物に身を隠してもう一投。
 リーヌシュカは身を縮めて、小さな塀に姿を隠す。帽子見えてるけど……

 十秒か、二十秒か。
 じりじりとした僅かな緊張の後。

 ぽすん。

 背中の小さな衝撃にリーヌシュカが振り返ると、なんとヴァレーリヤが立っているではないか。
「おのれ卑怯よ!」
「ふっふー、油断する方が悪いんですのよ!」
 ヴァレーリヤが走り出す。

「待ちなさい! 負けたんだから、一杯くらいおごらせなさいよ!」

 ヴァレーリヤの足が止まった。

「わたしはモルスだけど……」

※担当『pipi』

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