イラストSS

●情熱と陶酔のプレゼンター

　片やアスリートを思わせる、健康的な引き締まった肢体……均整の取れた身体の中に情熱的な色香を持つウィズィ。

　片や熟した猫を思わせる、しなやかな肢体……伝統的な女性らしさ溢れる膨らみと艶美な眼に陶酔の色香を持つ汰磨羈。

　どちらも惜しみなく肌を晒し、過ぎ去る人々の目に刺激的な露出の高いサンタ服だった。

「いいじゃないですか、いいじゃないですか。こういうの嫌いじゃないですよ！」

　――なんて言ってるけれど、恥ずかしいですハイ。

　道行く女性を目掛け、胸を張って見せれば筋肉質な肢体の、自信に満ち溢れた艶めかしさが広がるが。

　内心ではウィズィは羞恥に顔を染める――尤も、その紅潮した頬すらもどこか艶美な彩を見せていた。

（……可愛らしいな、うむ）

　羞恥に満ちた心を見透かしていた汰磨羈は口元を緩めながらその様子を見やりつつ。

「良い調子だ。もっと誘っていこう」

　鼠径部に手を置き、下へ下へと滑らせ――衣擦れ音を雑踏に染み込ませつつ腰を曲げ。

　そのまま腕を寄せ胸元の狭間をより強調し――快活な笑顔の裏に恥じらいを隠したウィズィを悪戯っぽく横眼に映し。

　待ちゆく人々に一つ流された視線が、そこに秘められた男女問わずときめかす色香がまた一つ、過ぎ去る者の頬を染めていく。

※担当『表川プワゾン』