イラスト詳細
Melting・Emma・Loveの+風による2人ピンナップクリスマス2019(縦)
Melting・Emma・Loveの+風による2人ピンナップクリスマス2019(縦)
イラストSS
Loveとフルールは、シャイネンナハトのために家を飾り付けていた。
つつましやかな、飾り気のないLoveの家も、二人の努力によって次第に聖夜を迎えるにふさわしいものとなっている。
「次はこれをお願いします」
飾り切りをしていたフルールは、Loveに紙の飾りをそっと乗せた。Loveはぷるんと頷いた。
自分の柔らかい体を使って、すいすいとツリーに登っていく。
溶けるようなLove。不定形の身体の境目を見つめて、フルールの双眸が不思議そうに揺れる。夕暮れの橙色。深海の紺碧色が、Loveの身体にうつりこんでいる。
ツリーのてっぺんに、キラキラと輝く星がのっかった。
「これでいいの?」
Loveが振り返ると、慣性によってピンク色の髪の毛はぷるんと揺れた。
「えっと、もうちょっと右……はい、完璧です」
Loveが星の位置を調整する。
フルールはきらきらと目を輝かせて頷いた。
Loveは器用にスライム状の身体をすべらせ、ツリーから降りる。半分埋まりかけの飾りが、勢いでぽんと元のツリーの位置に戻る。
フルールは口元を押さえて、くすくすと思わず笑ってしまった。
ツリーのてっぺんには、黄色い星が輝いている。
二人はほうとため息を吐いた。
※担当『布川』