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イラスト詳細

贖罪

作者 伊砂
人物 ヨハンナ=ベルンシュタイン
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
納品日 2018年12月24日

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イラストSS

●Scheinen=Nacht
「……なぁ、“レイチェル”」
 雪と植物に覆いつくされた礼拝堂を、月の明かりが照らしだす。
 その一角、一人の中性的な容姿の女性がネモフィラの懐中時計を手に、静かに語り掛ける。
「――俺は幸せになっても良いのかな?」
 その女性――『ヨハンナ』には妹が居た。だが彼女の居た世界は、妹の存在を拒絶した。
 復讐の鬼と化した『ヨハンナ』は世界を呪い、己を呪い、妹の、『レイチェル』の名を背負った。
 その自分が、今誰かの為に恋焦がれ、共に歩みたいと願っている。

 しかし、悪に染まり続けていた自分を、贖罪の為に生きる自分が恋をする事を『レイチェル』は許してくれるだろうか。
 これまでずっと『妹』として生きてきた『姉』が他の誰かの為に生きる事を赦してくれるだろうか?その疑問だけがずっとしこりの様に胸の中に残り続けていて。

 レイチェルは『レイチェル』へと問いかけるように、何度も掌の妹の形見へと祈るように問いかける。
「“レイチェル”――」

 だが、懐中時計は何も答えない。ただ――どこからか『生きろ』と言う言葉だけがヨハンナの心の中に木霊するのみ。
 それは呪いの言葉なのか、或いは姉を送り出す祝辞なのか。それともただの遠い記憶か、気の迷いが生んだ錯覚なのだろうか。

 確かな答えが得られぬ中、『レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタイン』はただ静かに佇むのであった。

 ※担当GM『塩魔法使い』

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