イラストSS

　今日はシャイネンナハトの夜。
　いい子にしていたらプレゼントをもった誰かがくるといっていたのはダレだったのかしら？
　白いファーつきの赤いワンピース姿のエリーナが積み上げられたパンケーキをルーミニス・アルトリウスにとりわけながら、楽しみねと微笑む。
「ふふん、私は準備万端よ！」
　パーティはまだはじまらないのだけれど、どうにも我慢のできなかったルーミニスは一番大きないちごがのっているケーキを手にドヤ顔だ。
　そんな彼女がかわいらしくてエリーナはくすくすと笑う。
「なによう！　お腹すいたんだもん。クロバが遅刻するのがわるいんだもん」
「そうね、それにしても遅いですね、事故にあってないといいんですが」
　そう言っていると、ドアチャイムが鳴る。
「あ、クロバさんでしょうか？」
「メリーシャイネンナハト！　いいこにしていたか？」
　片手にはプレゼント袋。片手にはターキーの載ったトレイを抱えた赤いコートのクロバ＝ザ＝ホロウメアが姿をみせた。
「もう！　おそい！」
「わりぃ」
「プレゼントは？」
「このとおり」
　ぷんぷんと怒りながらもルーミニスの視線はプレゼントの袋に注がれている。
　しかたないやつだと、クロバはプレゼント袋をルーミニスとエリーナにわたす。
　その中には素敵なプレゼントが沢山詰め込まれている。
「ってルーミニス、おまえ先にケーキ！」
「だって！　がまんできなかったんだもん！　遅れてきたクロバがわるいんだもん！」
　悪振れる様子も見せずにルーミニスが胸を張れば、エリーナが口元についたクリームを拭う。
「じゃあ、プレゼントはあげれないな」
「え、ひどくない？」
「まあまあ、寒かったでしょう？　温まってください」
　パーティはここからが本番。きっときっと楽しくて素敵な時間が始まるのだから！

　※担当GM『鉄瓶ぬめぬめ』