イラストSS

　すてきなすてきなシャイネンナハト。
　それは恋人同士であれば……恋人未満であっても、毎年心待ちにする夜だ。
　粉雪が舞う街は寒い。
　だからヨハン＝レームは大切なかのじょにふわりと自分の赤いマフラーをシェアした。
　そうするとマナ・ニールは頬を赤いマフラーと同じような色に染めてうつむく。
　マナにとってはクールな彼氏役を演じているヨハンはにっこりわらい、手を繋いだ。
　そうすればマナはもっと真っ赤になってうつむく。それが愛しくて愛らしくて、ヨハンは嬉しくなる。
　何も言わずに二人は赤いマフラーと手で繋がり合って街をあるく。
　ふと、マナの足が止まるからヨハンも止まってどうしたの？　と尋ねれば、マフラーがマナによって引っ張られ、ヨハンは体を傾けた。
　その瞬間を狙ってマナの桜色の唇がヨハンの頬に触れる。たぶん周りには視えないだろう優しくて、可愛いキス。ほっぺたにしかできないのは勇気がなかったからだけど。
　いつだってクールなヨハンの目がまんまるになっている。
　ちょっとだけやってやった！　とおもう。頬が熱い。恥ずかしさが限界を超えてうつむく。ヨハンの顔が見れない。
　きっとほっぺたはもっともっと真っ赤になっているかもしれない。
　ふわりと頭が撫でられた。ヨハンの顔を見上げればそっぽをむいている。でも耳はマフラーみたいに赤く染まっていた。

　※担当GM『鉄瓶ぬめぬめ』