イラスト詳細
アイリス・アベリア・ソードゥサロモンの傾 千悠によるシングルピンナップクリスマス2018(横)
アイリス・アベリア・ソードゥサロモンの傾 千悠によるシングルピンナップクリスマス2018(横)
イラストSS
シャイネンナハトの夜。
しんと静まった暗い夜道にぽぅと青白い光が揺れる。
くるくる。くるくるくる。ふわふわり。
闇夜を彩る青光の中心で、少女は一人、微笑を隠さず道を行く。
強烈な青白い光が籠った鳥籠を少女は携えながら歩いている。
髪が流れ、長い耳がぴくりと動いた。
切れ長の瞳をそっと開く。
きらりと目を開く。双眸には青白い光が灯されている。
アゲハ蝶が青白い光を帯びて淡い輝きを夜空に散らす。
降り積もる白雪に交わる白いワンピースに身を包み、ゆるりと身体を翻せば、青い光が合わせるように踊る。
ふわりと、風に煽られてワンピースが舞う。
ぽうと大きく灯った鬼火は少女が手に持つ鳥籠からひゅるりと抜け出ては、まるで親の周りで遊ぶ子供のように、あるいは飼い主にじゃれるペットのように。
あるいは慈しむ恋人のように、くるくると少女の近くで踊るのだ。
シャイネンナハトの暗い夜。死者と戯れる少女は、白色の深い夜を楽しんだ。
※担当GM『春野紅葉』