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イラスト詳細

雨宮 利香のまさはるによる3人ピンナップクリスマス2018(横)

作者 まさはる
人物 リカ・サキュバス
クーア・M・サキュバス
恋歌 鼎
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
納品日 2018年12月24日

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イラストSS

 シャイネンナハト、それを祝うために 旅亭『雨宿り』の壁に長くて青々とした葉が揺れる草を編み込んだモノに赤と金の丸い装飾品が鮮やかだ。
 もちろん、この日に欠かせないもみの木に似た植物に装飾品を施し、白い飾りは雪を模してロビーに置かれていた。
「乾杯!」
 グラスを掲げ乾杯をし、チキン、サラダ、パンと様々な料理と飲み物を舌鼓しながら、宿泊者達は切り分けられたケーキを食べていた。
 こういう時だから、と言って旅亭『雨宿り』の現在は実質主である雨宮 利香(p3p001254)は宿泊者達を集め、シャイネンナハトを祝おうという事になったそうだ。
 本人曰く「何もしないというのもあれなのでクリスマスパーティしましょう! パーティ!」と、唐突に言い出したそうだ。
「はーい、温かいかぼちゃのスープ出来ました。私の得意料理で、美味しいですよ」
 ロビー兼食事場に利香は、得意料理であるかぼちゃのスープが入った大きな鍋を抱えて宿泊者に振る舞う。
「凄い、その量で足りるのですか?」
 葡萄酒を飲んでいたクーア・ミューゼル(p3p003529)は、金色の耳をピーンと立てて尻尾をゆらりと振った。
「ここの名物料理だから沢山作っているんじゃないかな?」
 ケーキを頬張りながら恋歌 鼎(p3p000741)も、かぼちゃのスープの甘い香りにつられるように鍋に視線を向けた。
「もちろんです。こんなイベントに皆さんを巻き……一緒にしようと言ったのですから」
 巻き込んだ事に自覚があるようだが、利香は言葉を1回のんでから別の言葉に言い直した。
「じゃ、遠慮なく食べていいのですか!」
 かぼちゃのスープを飲んでいたクーアは、大きな瞳を輝かせながら言う。
「もちろん、唐突でありましたが沢山作ったのです」
 そう言って胸を張る利香。
「まぁ、かぼちゃのスープは美味しいですから、泊まりにくる人の気持ちが分かるな」
 皿から立ち上る湯気、静かにスプーンで掬って口に入れると鼎はこくりと頷いた。
 やはり美味しい、あっさりとしたかぼちゃ甘みが口の中に広がり、胃をゆっくりと温めてくれる。
「おかわり!」
 クーアが綺麗にスープを飲み終えた皿を利香に差し出した。
「はい、焦らなくてもまだまだかぼちゃのスープはありますよ」
 皿にかぼちゃのスープを注ぐと、利香は嬉しそうに微笑みながらクーアに渡した。

「せーの、乾杯!」
 秋宮・史之(p3p002233)が明るく声を上げると、他の利用者達とジョッキを乾杯しあった。
「聖なる夜と、パーティーを開いてくれた利香にかんぱーい! あっ、もうお酒無かった。お代わり持ってきて下さいましー!」
 ジョッキいっぱいのエールを飲み干したヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)が、空のジョッキを掲げながら旅亭『雨宿り』の現在は実質主である利香に声をかけた。
「何だ? もう酔っているんじゃないか?」
 食事を口に運びながらマカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)は、口元をほころばせながら隣にいるヴァレーリヤに視線を向けた。
「んー? まだまだぁ! 何時も、ギルドの依頼で大変でまともにゆっくりと酒を飲む暇がなかったからですわ」
 エールがいっぱいに注がれたジョッキを受けとると、ヴァレーリヤは再び利香に向かって乾杯をすると豪快にエールを飲み干した。
「それにしては飲む速度早くないか?」
「え? 樽を丸ごと1つまではいけますわ!」
 マカライトが呆れた様子でヴァレーリヤを見ていると、彼女はきょとんとした表情でさらりと凄い事を答えた。
「なかなかの酒豪、というヤツだね」
 史之は楽しくて笑みをこぼしながら言った。
「そういう事ですわ! おかわり持ってきて下さいまし!」
 だん! と、ジョッキの机に置くとヴァレーリヤは元気よく声を上げた。
「オイオイ……宿屋の全酒を飲み干すんじゃないだろうな?」
「年に1度しかない、シャイネンナハトなんですから。それに、やろうと言い出したのは利香さんじゃない」
 マカライトが呆れた表情でオードブルを口に運んでいると、史之はロビー兼食事場が沢山の笑顔で溢れているのを見回しながら言った。
「それも、そうだな。それに、今日だけじゃないけど、かぼちゃのスープが飲み放題だしな」
 変わらない部分もあるが、ただ同じ宿に泊まっているだけで声も交わさない相手と、こうして話せる事はきっと旅亭『雨宿り』を営む彼女の一言のお陰だろう。
「はーい、温かいかぼちゃのスープ出来ました。私の得意料理で、美味しいですよ」
 利香が最後の食事、かぼちゃのスープが入った大きな鍋を抱えて来た。
「まってましたわ! そのスープが最高に美味しいですわ!」
 ヴァレーリヤがジョッキのエールを一気に飲み干すと、嬉しそうに大きな鍋に入っているかぼちゃのスープに視線を向けた。
 こうして、旅亭『雨宿り』のシャイネンナハトは笑顔が絶えない日となった。

 ※担当GM『紅玉』

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