ギルドスレッド
スレッドの一部のみを抽出して表示しています。
俺の家
●1-2
シャワーを浴びた普久原は、髪を乾かす間もなくPCチェアに座り込んだ。
今夜のお供は安物のウィスキーと、柿の種、それからチョコレートに煙草――
オマケに付いてきたグラスに注げば、コンビニのロックアイスが意外と澄んだ音を立ててくれる。
僅かに残された時間に、やることは単純だった。
酒を飲み、SNSを眺めながら、聴き古した音楽をかける。
それからソーシャルゲームを開いて自己ノルマを達成する。ただそれだけだ。
たまには違うことだってやる。
同人やインディーズの音楽だって滅茶苦茶レベルが高いし。メジャーだっていくらでも配信されてる。
アニメや映画なんて定額でいつだって見られる。
ワンクールのアニメを一気に見るのは、なかなかたまらない愉悦があるのだ。
自由や贅沢というものは――おおよそこんなものだろう。
中年の日常なんて、代わり映えする筈もない。
明るい記事なんて一つも無いニュースを、だらだらと流し読みしてもいいし、なんだって構いやしない。
幸せを感じる瞬間がない訳ではないのだ。
例えば小説投稿サイトを読んだっていい。
通勤しながら、休み時間に、寝る前にスマートフォンで世界に浸りきるのだ。
プロ作家の本だって、スマートフォンで読めてしまう。文庫を買ったってさしたる金額じゃない。
あるいはイラスト投稿サイトの新着を楽しんでもいい。お気に入りのキャラクターを、お気に入りのイラストレーターが描いていれば万々歳だ。なんなら右上にあるリンクから、えっちなイラストを楽しんで、せっせとブックマークしたっていいじゃないか。
インターネットはいい。
いつも現実を遠ざけてくれる。
いつも足りていない、時間と場所を提供してくれる。
いつでも毎日、都合の良い時間に、好きな場所で。
いつだって夢のような時間を、約束してくれる。
ずっと。ただずっと溺れていたい――
シャワーを浴びた普久原は、髪を乾かす間もなくPCチェアに座り込んだ。
今夜のお供は安物のウィスキーと、柿の種、それからチョコレートに煙草――
オマケに付いてきたグラスに注げば、コンビニのロックアイスが意外と澄んだ音を立ててくれる。
僅かに残された時間に、やることは単純だった。
酒を飲み、SNSを眺めながら、聴き古した音楽をかける。
それからソーシャルゲームを開いて自己ノルマを達成する。ただそれだけだ。
たまには違うことだってやる。
同人やインディーズの音楽だって滅茶苦茶レベルが高いし。メジャーだっていくらでも配信されてる。
アニメや映画なんて定額でいつだって見られる。
ワンクールのアニメを一気に見るのは、なかなかたまらない愉悦があるのだ。
自由や贅沢というものは――おおよそこんなものだろう。
中年の日常なんて、代わり映えする筈もない。
明るい記事なんて一つも無いニュースを、だらだらと流し読みしてもいいし、なんだって構いやしない。
幸せを感じる瞬間がない訳ではないのだ。
例えば小説投稿サイトを読んだっていい。
通勤しながら、休み時間に、寝る前にスマートフォンで世界に浸りきるのだ。
プロ作家の本だって、スマートフォンで読めてしまう。文庫を買ったってさしたる金額じゃない。
あるいはイラスト投稿サイトの新着を楽しんでもいい。お気に入りのキャラクターを、お気に入りのイラストレーターが描いていれば万々歳だ。なんなら右上にあるリンクから、えっちなイラストを楽しんで、せっせとブックマークしたっていいじゃないか。
インターネットはいい。
いつも現実を遠ざけてくれる。
いつも足りていない、時間と場所を提供してくれる。
いつでも毎日、都合の良い時間に、好きな場所で。
いつだって夢のような時間を、約束してくれる。
ずっと。ただずっと溺れていたい――
キャラクターを選択してください。
- « first
- ‹ prev
- 1
- next ›
- last »
え、あ。あ、あー……。
ええと。どうも……。
今の聞いてました?
ヒェッ……。