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銀嶺館

【図書室】天義について

銀嶺館のどこかにある図書室。

貴方が見聞きした『天義』についての情報を教えてください。
時にはTOP画面で伝えられる幕間劇や、参加した依頼、気になった依頼の他、自分が感じた事や思った事などを語り合ったりして、天義の謎に迫って行きましょう。

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<ネメシスの聖女>
 聖教国ネメシス――高潔にして潔癖なる正義と信仰の国。
 総ゆる悪を許さず、神の名の下に正しき秩序を求めんとする理想の遂行者。
 混沌世界におけるかの大国の名声――プラスのものだけではないが――と評価は概ね一致している。
 価値観の合う人間にとってみればそれは大層に素晴らしいものであり、そうでない人間にとっては行き過ぎた毒と捉えられがちだ。
 唯、重要なのは少なくともネメシスの人間の多くは『単に善良』なのである。
 生まれついた国の、育てられた親の、社会の望んだ『正しい姿』に疑いを持たず、過ぎた我欲を律し、教科書教本のような正義の振る舞いを心がけてさえいる。それが半ばネメシスを覆う空気感に強いられたものであったとしても、善き行いに、信仰を全うしようとする心に嘘も貴賤もあるまい。しない善よりする偽善が圧倒的に有意義なのはどんな世界でも同じ事なのだから。
 但し。
 ネメシスにおいて『単に善良なのは圧倒的な大多数だけに留まる』。
 裏を返せば、そこに在る少数は必ずしもネメシスの――神の求めた美徳の上には存在しない。
 G線の上で踊るアリアが美しき例外であるように、滅私の国にも何処までも我欲的な人間も存在する。
 そんな中の一人、
「――はぁ、退屈」
 白く美しい仮面を被った聖女は人気の無い大聖堂でお祈り代わりにそんな溜息を吐き出した。
 先に捕まえた『小鳥』はもうぐったりして動かなくなってしまった。
 折角の『異端』だったというのに、あんなに脆いなんて詐欺みたいなものだ。
「やっぱり、ベルナルドよねぇ」なんて呟いてみても、鳥籠を逃げ出した文鳥は今の所は帰ってくる心算はないようだ。彼がローレットなる面倒くさい組織に関わっていなければやりようなんて幾らでもあるのだが。
 ……流石に峻厳のライオンちゃんに睨みつけられるのはアネモネ・バードケージでもぞっとしない。
「……でも、退屈ですわあ」
 独白で繰り返された言葉は圧倒的な真実そのものであった。
 最も天義らしくない人物でありながら、天義で聖女の名を冠する彼女はその実、この国の国民性をハッキリ軽侮している。

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