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銀嶺館

【図書室】盗賊団・砂蠍について

銀嶺館のどこかにある図書室。

貴方が見聞きした『盗賊団・砂蠍』についての情報を教えてください。
時にはTOP画面で伝えられる幕間劇や、参加した依頼、気になった依頼の他、自分が感じた事や思った事などを語り合ったりして、盗賊団・砂蠍の野望を阻止しましょう。

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 ザーバの報告を受け、元より長い戦争を意識していなかったヴェルスではあったが、帝都の彼からすればザーバ率いる鉄帝国軍が僅かでも幻想側に遅れを取ったというのは俄かに信じ難い事実であった。
「『幻想の青薔薇』の仕業かい」
 問うヴェルスに『かすり傷』を叩いたザーバは「そりゃあ子猫に噛まれた程度だな」と一蹴する。
 ……本人が聞いたらさぞかし怒るだろうが、さて置いて。
「じゃあ、双竜の黄金騎士か」
「確かに流石の腕前だったようだわ。尤も俺は今回、直接相対していないがな」
「否定のニュアンスだな。じゃあ、やっぱり――」
「――勿体をつけよって。そう、例のローレットだろうよ」
「へぇ」
 北部戦線で鉄帝、幻想双方に与したローレットが、何れも素晴らしい活躍を見せたのは記憶に新しい所だ。
 しかしながら両サイドに与した彼等のほんの僅かな差が存外に大きく戦況を左右したのにザーバは気付いていた。無論、リーゼロッテやザーズウォルカの名前を出したヴェルスのそれは言葉遊びで、ザーバが指摘した通り彼もまた報告書よりそれを察していた。
「この間会ったのは何時だったっけ。ラド・バウだったかな。
 いやはや、ラド・バウでもニュースターが産まれつつあるようだし、なかなかどうして。
 いや、実に面白い連中じゃあないか?」
「うむ」と頷いたザーバにヴェルスは最後の言葉を続けた。
「ま、いいさ。色々考えるのはまた先の話。
 アンタもそれなりに歳なんだ。怪我もしてる。たまにはゆっくり休みなよ。
 いや、まぁ――本気のアンタとやって相手が生きてたって言うなら、大した子猫だとは思うけどさ」
 間もなくシャイネン・ナハトがやって来る。
 全国的な休戦の約束された期間に戦が起きる事は無い。
 久方振りのスチールグラードの光景に目を細めるザーバは「それもいいか」と珍しく表情を緩めていた。


※『新生砂蠍』が潰走し、北部戦線が幻想有利で終結しています!

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