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銀嶺館

【図書室】盗賊団・砂蠍について

銀嶺館のどこかにある図書室。

貴方が見聞きした『盗賊団・砂蠍』についての情報を教えてください。
時にはTOP画面で伝えられる幕間劇や、参加した依頼、気になった依頼の他、自分が感じた事や思った事などを語り合ったりして、盗賊団・砂蠍の野望を阻止しましょう。

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「と、なれば?」
「まぁ、盤面はあくまで私のコントロール下にあると言えるだろうね。
 冴えない顔、とはご挨拶だが――私の顔の作りは元々こんな風でね。
 だから、そうだね。例えばアンニュイな顔をする時には演技の必要がなくて、気楽だ」
「主の方は冗句が上手いな」
 梅泉はカッカと笑い、クリスチアンも今度はそれに薄く笑んで応じて見せる。
「じゃが、どうする。『思った程は陥落しなかった』のは事実。
 幻想貴族とて無能に弱兵ばかりではない。主も含めな。
 王都に危急が迫るともなればそれは必死で守らせもしよう。
 北部戦線が不穏止まりならば、そろそろ主力が引き返し始める頃であろうよ。
 如何に蠍が『何者かの支援』を受けていたとして、国軍と正面から当たれば荷も勝とう。
 まぁ、わしはあの蠍の親玉と一戦交えられると思えば――歓迎まである、所じゃが」
 成る程、『何者か』の差配により鉄帝国の軍事活動は活発化している。
『何者か』は敢えてそれを幻想側に気取らせる事で、ここまで主力を遊兵に変えていた事は事実だ。しかして、鉄帝の主将はかの名にしおうザーバ・ザンザ。簡単に謀れる相手では無いし、このまま彼が動かぬのであれば北部戦線の主力も一部守備を残した上で南部討伐に取り掛かるだろうと推測出来る。チェス・ゲイムを嗜む『誰かさん』はそんな事に気付いていない筈は無い。
「ま、問題はない――と言っておくよ」
 梅泉の言葉にクリスチアンは指摘を問題とも捉えていない様子に見えた。
「想定内だから」と言わんばかりの態度は何時もの通りであり、この男は万事がこんな調子である。
「『そろそろ、ザーバは動きたくなる筈だから』」
 自信満々の言葉に「ほう」と眉を動かした梅泉が、不意に鼻を鳴らした。
 一瞬後に『片手で』抜刀。『片目はやはり閉じたまま』。
「――!?」

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