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銀嶺館

【図書室】盗賊団・砂蠍について

銀嶺館のどこかにある図書室。

貴方が見聞きした『盗賊団・砂蠍』についての情報を教えてください。
時にはTOP画面で伝えられる幕間劇や、参加した依頼、気になった依頼の他、自分が感じた事や思った事などを語り合ったりして、盗賊団・砂蠍の野望を阻止しましょう。

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 鉄帝国らしからぬこの副官はザーバが信をおくだけあって、中々に慎重さも兼ね備えた人物である。
「その盗賊が幻想側にある謎の人物のコントロール下にあると。
 しかもその人物は鉄帝国の有利を図っている、と聞けば。
 十中八九――いえ、九分九厘罠としか考えようがありませんね」
「ま、そうだろうな」
 副官の至極真っ当な結論にザーバは気も無く頷いた。
「この時期に俺達が焦れるのも――此処暫く小競り合いが起きてねえのも計算に入れてるかのような話だ。
 確かに。例の盗賊共が上手いキッカケを作れば、そりゃあ俺達の千載一遇の機会になる。
 宰相殿や国民は『そういう手』を嫌うだろうが、まぁ。元はと言えば俺達の仕掛けじゃねえし――そもそも戦争ってのは敵の弱みを突くもんだ。手加減とフェアは違う。『本当なら至極有効』って事は、『露骨過ぎて罠』って事の裏返しでもある」
「では、やはり罠ですか」
「多分な。しかし」
 自身の言を肯定され、何処か安堵した顔を見せた副官にザーバは続ける。
「本当だったら、どうする」
「……は?」
「露骨過ぎる好機を本気で演出する幻想側の有力者が居たら、どうする。
 それだけの仕掛けを用意しながら何一つ要求してこない――売国奴とも違う何者かが居たらどうする。
 言っただろう。焦れるこっちの気持ちを見透かしたように来やがる、と。
 つまりだな、これを持ちかけた人間は真偽問わず『性格が物凄く悪い』ヤツだろ。
 そんな破綻者なら、逆説的に何をするか分からないってのもあるだろうのう?」
 ザーバは副官に危急の為の臨戦態勢、出撃準備の徹底を命じる。
 見極めるのはこれから。しかし肝心のその時に動けなければ遅きが過ぎる。
 嘘ならばそれで良い。罠ならば踏み潰してみせる、そして好機ならば逃すまい。
「俺に任せておけ」
 ザーバ・ザンザの言は雷の如き絶対である。
「――は! 幻想側に気付かれぬよう、各隊に通達をいたします!」
 幾多の不可能を可能にしてきた彼に、副官は背筋を正して敬礼した。
(……さて、しかし状況は怪奇。嘘にせよ真にせよ、正直を言えば複雑だのう)
 彼とて、鉄帝軍人。正面衝突で敵を打ち破らんとする喜びは痛い程知っている。
 フィッツバルディの黄金騎士やアーベントロートの青薔薇を正面に引っ張り出せるなら、それが一番いい。
 だが、彼は鉄帝国の守護神である。自身の双肩に飢え、凍える子供や国民の望みが掛かると考えれば――

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