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銀嶺館

【図書室】盗賊団・砂蠍について

銀嶺館のどこかにある図書室。

貴方が見聞きした『盗賊団・砂蠍』についての情報を教えてください。
時にはTOP画面で伝えられる幕間劇や、参加した依頼、気になった依頼の他、自分が感じた事や思った事などを語り合ったりして、盗賊団・砂蠍の野望を阻止しましょう。

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2018/10/18 夜~のTOP画面

<鉄帝南部・幻想北部国境線>
 厳しい気候風土にさらされるゼシュテル鉄帝国にとって、南部に広がる肥沃な領土の獲得は悲願であった。
 逞しく強靭な肉体と精神を有するゼシュテル民は過酷な環境にも負けず、強大な帝国を維持している。されど、彼等が現状で生きていけるかどうかと、凍らない港――国土的な豊かさを求める心は全く別問題である。
 かくて、彼等はその肥沃な大地にあぐらをかく――特にこの数代は腐敗と弱体化の著しい幻想(レガド・イルシオン)との戦争状態を続けている。何時から始まったか覚えている者も少ない戦争は、その時々で激しさを変えながら延々と繰り返される二国間の風物詩とも言える状況となっていた。
 ここ暫く、大きな戦闘が起きなかったのは言うまでもない。
 よりにもよってあの幻想に特異運命座標を束ねるギルド(ローレット)が存在するからだ。
 鉄帝国は神託のあれこれに真剣な国ではないが、彼等がパワーバランスを崩し得る存在である事は理解している。直接的に彼等と争うかどうかを別にしても――例えばあの天義(ネメシス)の動向が変わるだけで状況は劇的に変化すると言えるからだ。
 鉄帝南部、幻想北部の国境線は両国軍が睨み合う事実上の最前線である。
 幻想側は有力貴族の持ち回りだが、鉄帝側は一人の名将が受け持つ絶対領域である。
「……とは言え、だのう」
 顎に手をやりつつ、何とも困ったように声を発したのは黒鉄の巨漢――『塊鬼将』の名を数多の戦場に轟かせる『その』ザーバ・ザンザだった。
「何時までもこまねいておる訳にもゆかぬし、宰相殿は胸が痛かろうしなあ」
「鉄帝国の冬は厳しい、ですからね」
 傍らの副将に「うむ」と頷いたザーバは思案顔であった。
 敵陣容はアーベントロート派を主力にした軍閥らしく、睨み合いは今日も続いている。
 幻想の北部要塞は堅牢で、守備の中核を担うその場所を巡る攻防がこの数年の小競り合いの中心である。
 言ってしまえば国境は今日も『日常通り』といった所なのだが――
「……将軍。例のお話を考えておられるのですか?」
「例の使者の話は……何分、寝耳に水の話過ぎて……
 我々の調査でも『砂蠍』なる盗賊が幻想を荒らしているという事実は裏付けが取れておりますが」
 ザーバの視線を受けた副官は少し思案して、その結論を言い淀む。

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