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Deserted House

古寂れた居室

人通りもない寂れた通り。
元は住宅街だっただろう家々は古く、中でも一等朽ちた家が建つ。
ところどころ補修の跡があるその家は大きく、元は立派な屋敷だったことが窺える。
けれど、草木が伸び放題の庭に一部欠け落ちた壁、取手の外れた扉からは最早威容の一片も感じられないだろう。

人の気配は感じられず、物音も聞こえない。
扉は最早鍵もないのかプラプラと揺れている。

その奥に見えるのは居室だろうか。
古寂れた絨毯は虫食いで、置いて行かれたドレッサーに付いているのは割れた鏡。

人が寄りつくことは殆どないだろう。

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(頷きを満足げな表情を見せる。ぎしぎしと鳴る床板を軽く歩きながら、台所からおかわりをよそってすぐに戻ってくる)

ふふ、なんか懐かしいな。
キミがこの世界に来たばかりの頃、要らない魔石を押し付けてた時のことを思い出すよ。
あの頃も、何か言いたいけど言葉にならない、みたいな表情をしてたね。
(もう3年以上前のことに記憶を馳せながら、もう一人で食べれるね?と匙ごと手渡して)

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