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青の家

【1:1RP】青の森林

(夜の森は、いつも空気が澄んでいる)
(今日は天気がいいようだ。星が良く見えた。それから──)

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……やっぱり、夜は静かでいいな…空気も美味しい。………。(フードを目深く被り、美しい宝石のような剣を携えた少年が一人。あたりに誰も居ないことを確認すれば、黙々と剣を振り始める。)
……ん?

(こんな夜に風を切る音がする、と)
(ふと目を覚ました少女は、家から飛び出してその音を探しはじめ……)

……ぁ。
あなたは、だれ?

(見つけた。その音の正体を)
………え……ぁ。

(このような夜に人に出会うとは考えていなかったようで、思わず手が止まる)

………ごめんなさい。人が居るとは思わなくて…すぐに離れます…。
あっ、待って……!

(わたわたと慌てた様子で)

……ここ、ボクには広すぎる、森、なので。
好きに使って欲しいな、って。
そう、なんですか…?すみません…なんとなく立ち寄ったもので………。

(フードを払いのけると、その素顔はまだ幼さの残る顔つきだった。濃い赤色の瞳が月明かりに照らされ、申し訳なさそうに目を伏せ、一礼をする)
いえ。こちらこそ夜分遅くに……。

(申し訳なさそうに眉根をよせ、自分も礼を返せば)

はじめまして、こんばんは。
ボクはアイラと言います。
……あなたの名前を、聞いても?
ヴァンです。……ヴァン・ローマン。
…アイラさんは、ここに住んでる人…なんですか……?
ヴァンさん。よろしくお願いします、ね。

ええと、はい。
ボクは、向こうの方の……あの、大っきい木の根っこの、青い屋根の家に住んでいます。
…あぁ、本当だ………気付かなくて。
剣の鍛錬でも、と思ってたんですけど…もしかして起こしちゃいましたか…?
ですです。
あ、いえ、勝手に起きただけなので……。
それよりも。剣、お上手、ですね?
風の音、いつもと違って。
ボク、びっくりしちゃいました。
教えてくれる人が居るんです。
僕よりもっと上手で、すごく綺麗な構えの…それに比べたら、まだまだなんです。

なので…いつもこうやって、だれも居ないところで練習を。
わぁ……!教えてもらう、って。とても、嬉しいですよね。
ボクも、魔法。こっちに来てから、教えて貰えたから。
少しだけ、わかる気が、する。

へぇ、なるほど……。
練習熱心さん、ですね。えらい!
……生きるのに、必要かなって…そ、そんな。褒められるようなものじゃ…。

(照れ隠しなのか、再びフードをすぽっと被りこんでしまい)
わ、わ、フード、取ろ……?!
夜暗くて、足元、危ない、よ?
いえ…っ、夜道も慣れてるので平気です……!
星の明かりがあれば、自分の向きもわかりますから…大丈夫、です…っ
わぁ……とっても、すごい……!
お星様が、力を貸してくれるん、ですね。
夜道も、慣れてるなら。色々出来ちゃいます、し。
……ですので、その。大丈夫、です。
はい…ありがとうございます……。

ただ、空が曇っちゃうとわからなくなるから……その時は、朝になるまでじっとしないといけなかったり……。
そんなに、すごいことじゃないです。
アイラさんも、これくらいはたぶんすぐ覚えられます…。
ふふふ、こちらこそ。
教えてくれて、ありがとう。

なる、ほど?不便なことも、あるん、ですね。
そうですか、ね?
覚えられたら、きっと素敵だと、思います。
………。なので、本当は一人で夜は歩いちゃだめなんですけどね…。
今日は天気が良かったから…それに、この森の空気もとても気持ちよくて。

…いい場所ですね、ここ。
ふふ、はい。そうでしょう?
この森は、動物も優しくて、それから。
美味しい木の実のなる、木もたくさん。
土も良いので、畑にも、もってこい!なんです。

(得意げに語って微笑んでみせた)
…いい場所は、動物さんや緑も気に入ってくれますから。
ここでお野菜を作ったら、美味しいものが沢山出来そうですね…。

(つられるように思わず一緒に笑みをこぼして)
はい!その通り、です!
ここのお野菜、とっても美味しくできちゃうん、です。
サラダには困りませんし、それから。
ポトフとか、シチューとか、たくさん作りたくなっちゃう。
ずるいんです、もう。
! …シチュー……いいですね………。

(ふわふわと頭の中に浮かぶ、暖かくて具材たっぷりのシチュー。彼の好きな料理であり、得意とする料理でもあった。)

…僕も作りたくなってきちゃったな……。
ううん、久しぶりに食べたく……。
でしょう……!シチュー、大好きなんです。あと、ポトフも。
……もしよかったら、ですけど。
ヴァンくん、シチュー作りに、きますか……?
ボク1人だと、どうしても余っちゃう、ので。

(にんじん、じゃがいも、たまねぎ。それから、それから)
(必要なものはあったはず、と指折り数えて)
うっ……。

(なんて魅力的な提案なのだろうと、断る言葉が喉からあがって来ない)

……お野菜だけじゃなく。
パンとかも、一緒にあると……いいですよね、きっと。

…………お、お仕事でお金もらったら…お肉とかも買ってきますから…。
…お邪魔しても…………いいですか。
……!!はいっ、勿論……!
もし、2人でもあまりそうなら。
ヴァンくんのお知り合いさん、連れてきて、くださいね。

ふふふ、お家綺麗にして、待ってます。
…はい。その時は、是非。
美味しく作れたら…二人でも食べちゃうかもしれませんけど。

楽しみになってきました。
他の人とこういう約束話みたいなことって、普段あんまりなくて…。
ふふ、はい、是非……!
ですね。ボクも、食べすぎちゃうかも?

そう、なのです、か?
なら、これからたくさん、約束しましょう。
ヴァンくんがシチュー作ってくれたら。
次は、ボクがシチュー、作ります、ね?
…その時は頑張って作りますね。
約束…約束、です。

誰かと一緒に食べるご飯は、いつもよりもっと美味しくなるし…それに、きっと楽しい時間にもなりそうです。
はい、約束です。
楽しみに、しています、ね?

ですです。
だから、遠慮なく、遊びに来てくださいね。
お師匠さん?も、連れてきてください。
きっと、楽しくなります。
はい、僕の剣の師匠も絶対に喜びます。
歳の離れたお姉さんなんですけれども…とても優しい人なので。

それに…遊びに行く人と場所が出来たって教えたら驚くかも……。
なるほど、おねーさん。
ヴァンくんは、そのお姉さんが、大切なんですね

(くすくすと笑って。微笑ましいとでも言いたげに)

なるほど……!
サプライズって、とっても素敵。
ぜひぜひ、教えてあげてください!
………た、大切です…。
こっちで会った、初めての人でもあるから……。

大切なんですけど、口に出すのって恥ずかしいですね…。
なるほど……!
確かに、ボクもそうだった、かも。
大切にして、あげてくださいね。

ふふ、まだまだこれから、だもん。
これから、伝えるのを頑張れば、いいんだよ?
言わなきゃわかんないこと、だから、ね。
そう、ですね…言わないとわからないこと……。
…実はこんなに人とお話したのも久しぶりで。
あんまり、口にするの苦手なのもあって。

でも、こうやって楽しくお喋り出来るのがわかったら…沢山言葉が出てくるのが、不思議です。
……そう、だった、の?
ごめんね、ボク、ぜんぜん知らなくって……。

ふふ、ですね。
ボクはお話すること、好きみたい。
いえ…あやまることじゃ。
僕も、話をするのは嫌いじゃないみたいなので…。

アイラさんのおかげかも知れません。
……そう?
それなら、よかった。へへへ。

……?ボクの?
あぁ、えと。
…こんな風に楽しくお話出来たのは、アイラさんがいい人だからかな、と。
……。

……褒めてもお野菜提供くらいしか、できませんよ?
………お、お野菜が貰えるなら…なんて。
うぅ、やっぱり言葉にするのは恥ずかしい……っ。
じゃあ、沢山おすそ分けしちゃいます、ね?

ふふふ、今はそれでも、大丈夫です。
いつかきっと、恥ずかしくなくなる日は、来ますから。
…そんな日がくるよう、頑張ります……。
…今日はありがとうございました、おかげでいい時間が過ごせました。

僕はこのまま、どこか夜を明かせそうな場所を探してきますので…また遊びに来ますね。
ふふ、こちらこそ。
とはいえ、夜も遅いので。どうかお気をつけて。

またね、ヴァンくん。

(手を振り、見送って)
(草木の揺れる音、それから)
(少年が歩を進める音が夜に木霊した)

(それと、少女の寝息も)

【〆】

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