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【PPP四周年記念】天使の造り方

 全くが明快な話であった。冥界に連れ去られた魂(ばけもの)は何れ肉体の崩壊を知り、現世へと戻る事を諦める他にないのだろう。薄ぼんやりとした世界観は混沌でも『変わらない』ようで、その絶対的は何者にも訪れる輪っかと言えた――物部・ねねこ(p3p007217)曰く、こう見えて私は癒し枠(ヒーラー)らしい。嗚呼、確かに、継ぎ接ぎにぶら下がった臓物を『洗い流す』事に関しては随一と呼ばれる筈だ。だらだらと吹いた涎を拭うのにハンカチーフは丁度好い――それで、今日は何処までもポジティブシンキングで行くのが正解だろう。彼方側から注がれた蒼緑の溶液、真逆、啜るだけで脳味噌が活き帰るとは思えない。佛々と吐き散らしながら向かった先、成程、こんなにもご都合主義な事があるとは考えもしなかった。
 ぎこ、ぎこ、ぎこ――来た道を辿る事は簡単だと何処かの誰かさんが説明していた。希望(はま)を歩むには靴が邪魔で、天気を占うにしても『地面』が粘ついている。なんて冒涜的な事をしてくれたのだ、死体が腐るのに任せるなんて『ここの教員』は頭の中まで腐っているとしか思えない。そういえば戸を開ける前に見たのは何だったか『第※美術室』――この学園にこんな場所があるとはわからないもので、きっと『認識したくない』ものの仕業なのだろう――死因はすぐに定められた、つまりは臓物(もつ)ぬき。
 莫迦げている現実だがこの恍惚(たまらなさ)に抗う理性(つもり)はない。首を突っ込んだ事に関しては『校長』に謝るとして、これを完璧に復元(なお)すのがお勤めだ。つけたくもない照明(あかり)が証明(しめ)した。くすくす、価値観が歪んでいるのはオマエだけではないらしい――教室いっぱいのどろぐちゃ、馥郁(にお)いに至ったのはケーキ類の仕業だ。もう留まっている意識はない、ただ失敗しない術だけが煌めいていた。
 妄想が真実へと堕ちていくなんて素晴らしい地獄(こと)と叫んで魅せろ。綿をつめた穴という孔が汚いものとのサヨナラを望んでいる。さあ、皮と骨と肉の繋ぎは何にするのだ。覗き込んだら眼窩、ぶにゅりと噛む結果に如何様な文句(つば)が棄てられる……ははぁ。今更ながらに気づいた、情報に耳を傾けていれば良かったものを!

 脳と心臓がないのにどうやって戻すんですか?
 しかもこれ死んでないです。

 まあ死体ごっこがお好きでしたら天使造り(エンゼルケア)くらいやってあげます。迫真の演技でしたらかね、ええ、絵具が勿体ないと思わないのですか?

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