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博物館の恐怖

テネブラエ
アナタは戸口を開けた。
其処に羅列するのは『像』で在った。
病的な雰囲気に塗れた『像』には。

動くような気配。

我が作業場は客だけを歓迎する。

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「Nyahahahaha――導とは即ち頑なさを抱いている『もの』だ。半永久的に正気か狂気かを問うている脳味噌(オツム)は不要なのだよ。残酷な事に我々には『本当に詰まっているのか』確認など出来ない――水のかけあいを甘美と視ていた過去が腹立たしく思える」
 不規則だった触手(からだ)を再度整えていく。如何にも衣(い)揃えるのに時間が掛かるのか。何にせよ、気紛れが怨と恩を重ねていると言えよう。
「同じような問答を繰り返すほど年を重ねてはいないのだ、如何に祈りを捧げようとも神は答えを齎さぬ。上位存在(かみ)は自らを理解出来ていない、そんな愚かしさだ」

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