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足女の居る宿

銀砂通り・喫茶店

かつて銀の取引でにぎわっていた通りの一角。古本屋と軽食屋が並ぶ中にその店はあった。
扉は飴色のニスでつやつやして、はめ込まれた色ガラスの向こうでは気難しそうなマスターがグラスを磨いている。
扉を開ければ染みついたコーヒーの香りが出迎えるだろう。

しかし、この店の名物はコーヒーではない。
マスターが気難しく、偏屈であるがゆえに極めた製菓技術、その粋、「完全(パルフェ)」の名を冠する甘味こそ、訪れる客の大半が求める品である。

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(仮面越しの眼差しは固くなった微笑みをあっさりと見逃した。半ば夢見心地と言っても良い。ジョセフは未経験の快感に酔っていた。)

……そう、そうか。僕は我が友の『特別』になれたのだな。ああ、なんて。なんて素晴らしい。

(そっと置かれたスプーンが小さく音を立てる。そして緩みきった頬を僅かに引き締めて、ジョセフは軽く身を乗り出した。)

礼拝殿、覚えているか。僕らが初めてあの宿で会談した時の事を。
あの時、僕が言葉に出来ず、自覚も出来ていなかった欲求を君は言い当てた。そして多くを語り、多くを教え……

(不自然に言葉が途切れる。ジョセフの脳裏に浮かんだのはあの夜の接触。今でも礼拝の体重を、体温を、感触を憶えている。そこから彼女が耐えうるであろう苦痛や負荷を導き出したことも、予想外の接触で大きく精神を乱されたことも。
赤らんだ頬を隠すように再び仮面が閉じられる。)

……その、ええと、兎に角。僕は君に深く感謝をしているんだ。物語を紡ぐ筆は幾本もある。しかし、僕はその中でも特別になれた。それは君の、貴女のおかげだから。
それで……その、心臓を。僕にとっての大事なものを貴女に。

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