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足女の居る宿

暗がりの一幕【ワンシーンRP】

路地、路地、路地、薄暗がりの路地。
無理な拡張と過密化、そして時折訪れる急速な過疎化により無秩序に伸びる無数の道。
道行く人は少ないが、すれ違う一幕が運命となりうる時もあるかもしれない。



(1対1かつ、1シーンにつき一人最大10レスまでのRP用スレッドです。
短い邂逅、日常の一幕等の切り抜き的なRPの為に使用します。)

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(ジョセフの指先は礼拝のものと随分違う。第一に大きいし、爪は厚く、皮膚は固くごつごつとして、傷跡のへこみや膨らみで歪んでいる。
礼拝の肌はひやりとして冷たく、見た目に反して使い込まれていない手のひらは設定された年齢の少女のものと比べて柔らかく、手荒れもない繊細さだ。
指先を絡め、感じる度に胸の中に寂しさにも似た感情が去来する。この手が作られる過程に礼拝という存在は居なかったのだ、と。
礼拝にとってジョセフとは今まで生きてきた時間の半分以上関わってきた重要な人物だ。だが、ジョセフにとってはそうではない。25年の生の中のたった半年。それだけしかジョセフを知らない。)

私は幸せ者ですね。

(絡めた指先に小さく力がこもる。)

貴方にこんなにも与えてもらえる。許してもらえる。
私は貴方の飢えを癒したいと申し上げましたけれど、これでは逆になってしまいます。
ジョセフ様の言葉で、手で、こんなにも満ちるなんて。

(それでも、ジョセフの中に礼拝という存在が居る事を感じて胸が震えた。
どうしようもない事実に沈み込みそうになる心をその確信が引き上げる。
目尻の端からもう一つだけ涙が零れ落ちて、頬に触れた手のひらに唇を寄せようとする。
口づけというほどの行為ではない。
ただ、より深く手のひらを感じようとしたときに、顔の中でも鋭敏な感覚を持つ器官を触れさせようとしただけである。)

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