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足女の居る宿

郊外・渓流沿い集落

ひらひらと、黒い羽根のとんぼが飛んでいた。
青い空にはぽっかりと千切れ雲が浮かんで遥か彼方を流れている。

貴方の傍らの少女はつば広の帽子をかぶってらしくもなく歯を見せて笑う。

遠くにはせせらぎの音。
天頂に座す光の中、木々の木漏れ日の向こうで魚が大きく跳ねた。

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(髪を梳く手が強ばる。
硬く閉じられた仮面の下から、低く、深い吐息が聴こえるだろう。)

そう、か。

(濁った緑の瞳は伸ばされた手を見る。小さく、柔らかく、傷一つ無い少女の手のひらを。
拒む理由など無い。有る筈が無いのだ。彼女を喜ばせると吐いた。彼女を受け入れようと想った。だから彼女が望むままに、そして己が望むままに、接触を受け入れるのだ。
しかし、今回は違った。)

……ああ、勿論。君と離れる理由などあるものか。傍に置くよ。ずっと一緒だ。それは、私も望むことだ。

(平静を装い、取り繕うように言葉を紡ぎながら、一歩。後退った。
無骨で傷だらけの指の間を髪が流れ、そして離れてゆく。小さく、柔らかな手のひらもまた、仮面から離れてゆく。いや、仮面が離れてゆく。)

満ちた、といえばそろそろ腹が空かないか?このまま立ち話も何だ。小休止などどうだろう。
それに、魚というものは時間を置きすぎると不味くなるようだし……。

(不自然に話題を断ち切り、そして、仮面に覆われた顔を更に隠すように不自然に身体を捻って売店と食堂を兼ねた施設の方へ振り返った。
己でも何故このような天の邪鬼な振る舞いをしたのか分からない。いや、分からないのだと思っている。思おうとしている。

そう、胸に満ちるこの感情は怒り。己が望むように、礼拝が己を望んでくれない事への苛立ちだ。)

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