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足女の居る宿

郊外・渓流沿い集落

ひらひらと、黒い羽根のとんぼが飛んでいた。
青い空にはぽっかりと千切れ雲が浮かんで遥か彼方を流れている。

貴方の傍らの少女はつば広の帽子をかぶってらしくもなく歯を見せて笑う。

遠くにはせせらぎの音。
天頂に座す光の中、木々の木漏れ日の向こうで魚が大きく跳ねた。

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(作業は全て片手で十分だった。抵抗する人を捕らえ、縛り、吊るすことに比べればバケツの一杯程度なら容易いものだ。尤も、魚を握りしめた状態ではそうでなくとも片手で行わざるを得ないのであるが。)

洗脳の手順か。
理論としてしっかりと学んだ訳ではないが……感覚的には。

(放した魚は水を湛えたバケツの底でくるくると泳いでいる。それを覗き込みながら、低い声で呟く。どこかぎこちなく、強張ったような声色で。
視線の先、泳ぎ続ける魚はまるで己のように思えた。何時までも、飽きることなく、同じ所を廻り続ける。反復。冗長。)

……思考し、人を理解し、人に至れば……物語を紐解くことも出来ると。そう言っているのか。

(目の前に断崖が見える思いだった。
踏み出すべきか。身を投じるべきか。言葉から迷いが滲み出る。礼拝を信用していない訳ではない。だが、このような場で発露出来るほど己の『感情』を把握できているとは彼自身思えなかった。)

礼拝殿。
私には求めるものがある。聞いてくれないか。そして……教えてくれないか。

(魚を見るのはやめた。
仮面が振り返り、礼拝を見る。鏡のような黒い瞳を覗き込む。しかし、求めるのは鏡面に結ばれた像ではない。その奥の奥。礼拝という女を探り、縋る。)

私は、物語を人間にしたい。墜とし、縛り付けたいんだ。個として、この手の内に抱擁したい。
でも、私は不十分だ。動機も、手段も。ただ衝動に衝き動かされているのだろう。そこに至るまでの道程を創造することも出来ない。
どうすればいい。どう思考すればいい。どうやって……理解するのだ。

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