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足女の居る宿
(自分を呼ぶ声にまるで甘いものを食んだ時のように顔がほころぶ。
見上げる顔はくろがねに覆われていてあの時見た緑の瞳は今は見えないけれど、あれが夢でないと証明するように日の光に照らされた仮面は歪んだ光を反射している。それが、彼の心の中に少しでも自分が響いている徴のように感じて心地よいむずがゆさが胸の中に満ちた。
笑顔など作りなれているけれど、この人を前にするとどうしても恥ずかしさが勝つ。)
あら。では、お願いできますか?
(虚弱さには自覚があるので、特に抵抗する事もなく釣り竿一本だけ残して後の荷物を渡してしまう。
どれも大した重さではない。ジョセフが持つのに然したる苦労はないはずだ。)
実は私も初めてなのです。釣り竿に触れるのも、このような場所に来るのも。
でも、ここのうわさを聞いて、ジョセフ様が釣りをなさったことが無いと仰ったのを思い出して……。
そしたら、興味もなかったのに、やってみたくなって、何故だかジョセフ様もお誘いしたくなったのです。
ふふっ、だから、お礼を言うのはこっちのほうです。
(こみ上げる喜びにはしたなくも口を開けて笑ってしまうのを抑えきれない。
本当ならそれを隠すべき両手は今はしっかりと釣り竿を握るのに使われていて役に立たない。せめてもの抵抗に恥ずかし気に肩を上げて顔を俯かせた。
髪は結ってくるんじゃなかった、そしたら髪の影で隠せたかもしれないのに。)
さて、ジョセフ様。場所はどこで始めましょうか。
管理人の方は、「どこでもおなじ」だそうですけれど。
(ややあって、自分への注目を逸らす様に提案した。
生け簀の周りには、丁度日差しを遮れそうな木立がいくつかあり、傍に渓流が見える場所、売店や食堂も兼ねている管理等に近い場所等がある。
あまり広い施設ではないので「どこでもおなじ」という言葉に嘘はなさそうだが、それでもポイントを選ぶ喜びはある。)
見上げる顔はくろがねに覆われていてあの時見た緑の瞳は今は見えないけれど、あれが夢でないと証明するように日の光に照らされた仮面は歪んだ光を反射している。それが、彼の心の中に少しでも自分が響いている徴のように感じて心地よいむずがゆさが胸の中に満ちた。
笑顔など作りなれているけれど、この人を前にするとどうしても恥ずかしさが勝つ。)
あら。では、お願いできますか?
(虚弱さには自覚があるので、特に抵抗する事もなく釣り竿一本だけ残して後の荷物を渡してしまう。
どれも大した重さではない。ジョセフが持つのに然したる苦労はないはずだ。)
実は私も初めてなのです。釣り竿に触れるのも、このような場所に来るのも。
でも、ここのうわさを聞いて、ジョセフ様が釣りをなさったことが無いと仰ったのを思い出して……。
そしたら、興味もなかったのに、やってみたくなって、何故だかジョセフ様もお誘いしたくなったのです。
ふふっ、だから、お礼を言うのはこっちのほうです。
(こみ上げる喜びにはしたなくも口を開けて笑ってしまうのを抑えきれない。
本当ならそれを隠すべき両手は今はしっかりと釣り竿を握るのに使われていて役に立たない。せめてもの抵抗に恥ずかし気に肩を上げて顔を俯かせた。
髪は結ってくるんじゃなかった、そしたら髪の影で隠せたかもしれないのに。)
さて、ジョセフ様。場所はどこで始めましょうか。
管理人の方は、「どこでもおなじ」だそうですけれど。
(ややあって、自分への注目を逸らす様に提案した。
生け簀の周りには、丁度日差しを遮れそうな木立がいくつかあり、傍に渓流が見える場所、売店や食堂も兼ねている管理等に近い場所等がある。
あまり広い施設ではないので「どこでもおなじ」という言葉に嘘はなさそうだが、それでもポイントを選ぶ喜びはある。)
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青い空にはぽっかりと千切れ雲が浮かんで遥か彼方を流れている。
貴方の傍らの少女はつば広の帽子をかぶってらしくもなく歯を見せて笑う。
遠くにはせせらぎの音。
天頂に座す光の中、木々の木漏れ日の向こうで魚が大きく跳ねた。