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足女の居る宿

灯が消えた宿

闇の帳のその向こう。
湿った石畳と酒気と汚濁の匂い。

狂おしい時間が過ぎて夜も眠りに入ったその時間。
灯が消えた宿の鍵が開いている。
扉をくぐれば水の様に張り付く闇の向こうの薄明かり。
その先で、少女のような形をした人形があなたを待ち受けていた。

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(闇の中の綱渡りの様な駆け引き、傷の発見、狂笑、そして焼け付くような感情の発露。
沁入:礼拝の精神は、成熟した女の上に接木された若木だ。感覚として知る感情は多かれど、まだ実体験として経験した感情は少ない。
制限された体力、そして嵐のような感情の動きは肉体的にも精神的にも疲労をもたらしていた。)

くたびれた、だなんて、そんな。
……私、今日は概ね幸せで、幸運なのです。

(だから、今日という日を終わらせたく無い。
そう、ジョセフの腕に縋り付くようにして身を起こすが、限界が近いのは縋り付く手の力の無さからして明白。
提案には素直に、しかし気恥ずかしさから顔を伏せて頷いた。
それは先ほど抱き上げられた瞬間の混乱と危機感に駆られた表情とは違う、ただ肌の密着を恥じらう少女のものだ。無論、胸に抱かれる程度の密着は肉人形にとって珍しいものではない。もっと濃厚な密着の経験もある。だが、それは人形として定められた機能の内の一つであり、全く自動の行動であって、己の欠陥を疑う程の強い衝動の上で戸惑いながら足を踏み出すものではない。
まだ今日、一夜の幸運を享受しているのだと、染み込むように確信を得て、控えめに己を抱き上げる手に自分の手を重ねた。

傷のある手、可哀想な手、愛おしい手、恋しい手。それが私を持ち上げている。)

(宿の構造は簡単だ。部屋を出れば直ぐに階段が見つかるだろう。目的の部屋もすぐに。
障害は暗闇だけだろうが、そろそろ窓の外からは夜明け前の薄青い光が差し込んで大したものではなくなっている。)

(ジョセフの腕の中で眠るモノは、意志の力が抜け落ちて、まだあどけない15、16の少女の顔を晒していた。)

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