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足女の居る宿

灯が消えた宿

闇の帳のその向こう。
湿った石畳と酒気と汚濁の匂い。

狂おしい時間が過ぎて夜も眠りに入ったその時間。
灯が消えた宿の鍵が開いている。
扉をくぐれば水の様に張り付く闇の向こうの薄明かり。
その先で、少女のような形をした人形があなたを待ち受けていた。

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(息が止まってしまうかと思った。心臓が破けてしまうかと思った。
狂しいほどの時間は過ぎて、口の中に取り残された礼拝の体温がじわりと馴染んで溶けていく。
身体は熱と倦怠感に支配された。頭の奥が痺れて何も考えられない。両手両足は体重を支えるだけで精一杯。
まるで熱病にうかされたような状態で、己が組み敷いた女を見下ろし見つめる。
体格的にも位置的にも彼女より優位に立っている筈だ。筈だった。今や、優越感の欠片も感じない。破壊も暴力も求めてはいない。己が何を求めているかすらもすっかりさっぱり思考から抜け落ちて、空虚を抱えて呆然としていた。)

ごめん、なさい。

(やっとのことで絞り出した六文字。たどたどしく、僅かに舌足らずに。
ぼやりとした緑の瞳は獣でも、子供でもない。蹂躪され、翻弄されて、茫然自失となった男のそれだ。)

ひどいことを。こんな、無理矢理するつもりは無かったんだ。
ただ、何故だろう。我慢ができなくなってしまって……。

(ぼやけた顔で、弛く開いたままの口から言い訳を捻り出す。
しかしその頭脳を満たすのは、衝動に呑まれて暴挙に及んだ後悔でも、礼拝に許されないことへの恐怖でもなかった。
頭を抱き包み込んだ腕の感触。触れた唇の柔らかさ。口腔を蹂躙し尽くした舌の動き。微かに漂う甘い香り。そして、己とも、礼拝とも異なる、何者かの味。
後から後からじわりじわりと蘇ってくる。苦しい。この痺れは、疼きは、痛みは何だ。)

……すまない。動けそうに、退けそうにない。
暫く、このままで。

(眉を顰め、バツが悪そうに緑の瞳を伏せる。
礼拝に馬乗りになったまま、その顔の横に置いた手のひらを固く強く握る。爪が食い込み、血が滲む程に。)

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