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ギルドスレッド

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足女の居る宿

灯が消えた宿

闇の帳のその向こう。
湿った石畳と酒気と汚濁の匂い。

狂おしい時間が過ぎて夜も眠りに入ったその時間。
灯が消えた宿の鍵が開いている。
扉をくぐれば水の様に張り付く闇の向こうの薄明かり。
その先で、少女のような形をした人形があなたを待ち受けていた。

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(視界が回転する。
最後に思ったのは「いけない」だっただろうか、それとも、もしかして、恍惚だったのかもしれない。
ともかく気が付いた時には既に礼拝の背は強かに床に打ち付けられていた。
目を開ければ間近には獣の眼光か。
決して平和的ではないその瞳でも、何も考えずただ自分だけを見ているのだと思えばたまらなく高揚する。
恋という植え付けられた狂気が共振しているのかもしれない。)

(思考が回転する。
この状態は「いけない」。そして、もはやすでに、言葉でどうにかなる状況を過ぎてしまった。
ともかく、このままの状況に流されてはジョセフの傷となってしまうだろう。
あの仮面の表面についた無数の傷跡のように。
決して多くの事が成せない状況でも、何も考えずにただただ相手の愛に身を任せるのはどうしようもない無責任だ。
愛という思考は胸の中で己の願いを最短ルートで導き出す。)

(すなわち、背中のばねを利用して跳ね起き、同時にジョセフに口づけしようと頭を抱き込みにかかる。
待ち受けるのはただ唇を合わせるだけのものではない。口腔を蹂躙するが如し濃厚なそれだ。
礼拝の力では何もかもジョセフには敵わないだろう。
しかし、ただそれだけが、己の最も得意とする土俵に相手を上げる細い細い蜘蛛の糸だった。)

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