ギルドスレッド
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梔色特別編纂室
(とある宿の、一室)
――あら。
もう、動かなくなってしまったのね。
(姫君は、いのちでなくなった〝それ〟を足蹴に、退屈そうに目を細める)
(自らの周辺を嗅ぎ回っていたという、正義漢気取りの密偵)
(記者なのか情報屋なのか……素性は知らない。知る必要がないし、興味もないから。)
ふふ。カタリヤからたくさん〝術〟を学んだおかげね。
尾行なんて、はじめからぜえんぶ、お見通しだったわ!
(歌うように喋り、〝それ〟の上で姫君は踊る。)
このあいだの孤児院の関係者なのかしら?
ああ、でも見て、この表情。
彼……残念ながら、地獄に堕ちてしまうのに違いないわね?
(苦悶と怨嗟に満ちたその表情は、どこか)
(ふたりが出会って間もなかった頃の、あのガーゴイルの像が睨めつける宿屋街)
(かの場所で見た死体を、思い起こさせたから。)
本当に。愚かで、かわいらしいのね。人間って。
――あら。
もう、動かなくなってしまったのね。
(姫君は、いのちでなくなった〝それ〟を足蹴に、退屈そうに目を細める)
(自らの周辺を嗅ぎ回っていたという、正義漢気取りの密偵)
(記者なのか情報屋なのか……素性は知らない。知る必要がないし、興味もないから。)
ふふ。カタリヤからたくさん〝術〟を学んだおかげね。
尾行なんて、はじめからぜえんぶ、お見通しだったわ!
(歌うように喋り、〝それ〟の上で姫君は踊る。)
このあいだの孤児院の関係者なのかしら?
ああ、でも見て、この表情。
彼……残念ながら、地獄に堕ちてしまうのに違いないわね?
(苦悶と怨嗟に満ちたその表情は、どこか)
(ふたりが出会って間もなかった頃の、あのガーゴイルの像が睨めつける宿屋街)
(かの場所で見た死体を、思い起こさせたから。)
本当に。愚かで、かわいらしいのね。人間って。
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