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梔色特別編纂室
……彼女が大人になったら、子供の頃に憧れたお姫様のお話を、子供にしてあげるんじゃないかしら。
小さなお人形の姿をした、ステキなお姫様のお話を、ね。
それに、彼女が大人になったってそこにはあるんでしょ? リラの「はぐるま王国」は。
今よりももっと大きく、立派になった国が。
小さなお人形の姿をした、ステキなお姫様のお話を、ね。
それに、彼女が大人になったってそこにはあるんでしょ? リラの「はぐるま王国」は。
今よりももっと大きく、立派になった国が。
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いつも、かわいくて、だいすきです。
たんていのおはなしが、とても、おもしろかったです。
あと、おしろで、お人ぎょうとダンスをするのが、
わたしも、ダンスのれんしゅうが、すきなので、すてきだなとおもいました。
おまつりのまほうで、おおきなおんなの子になって、うれしかったですか?
わたしは、小さいお人ぎょうになってみて、おもしろかったけど、たいへんだったので
なぐるまひめさまは、これからも、がんばてください。
ありさ・ちぇすたとん](原文ママ)
《チェスタートン氏の御息女からの、お手紙だ。ファンレターとも言うね!
キミの書いた特異運命座標たちの記事はこんなところにまで影響を及ぼしているということだよ! 凄いじゃないか梔君!》
「……で?」
《返事を貰えないだろうか》
「編集長」
《頼む! 出資者の機嫌を損ねる訳にはいかんのだよ!
梔君、キミならわかってくれるだろう!わかってくれるね!》
「へん」
《頼んだよ!!!》
――――無音となった受話器。
綺麗な花柄の、よれよれの字が綴られた便箋。
それらを暫し死んだ目で見下ろして。
「……私の仕事じゃないでしょう、これ」