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梔色特別編纂室
わたしの、記事……。
(それを聞くと、比較的すんなりと事態が飲み込めるような気持ちがいたしました。)
つまり。この子は、お話の中の「登場人物」に向けて、お手紙を送ったということね?
……ええ、ええ。もちろんわたしは……はるぐま姫のリラは、ここにいるのだけれど。
でも、嬉しいわ。だいすき、だなんてまっすぐ言われること、そうそうないもの。
(それを聞くと、比較的すんなりと事態が飲み込めるような気持ちがいたしました。)
つまり。この子は、お話の中の「登場人物」に向けて、お手紙を送ったということね?
……ええ、ええ。もちろんわたしは……はるぐま姫のリラは、ここにいるのだけれど。
でも、嬉しいわ。だいすき、だなんてまっすぐ言われること、そうそうないもの。
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いつも、かわいくて、だいすきです。
たんていのおはなしが、とても、おもしろかったです。
あと、おしろで、お人ぎょうとダンスをするのが、
わたしも、ダンスのれんしゅうが、すきなので、すてきだなとおもいました。
おまつりのまほうで、おおきなおんなの子になって、うれしかったですか?
わたしは、小さいお人ぎょうになってみて、おもしろかったけど、たいへんだったので
なぐるまひめさまは、これからも、がんばてください。
ありさ・ちぇすたとん](原文ママ)
《チェスタートン氏の御息女からの、お手紙だ。ファンレターとも言うね!
キミの書いた特異運命座標たちの記事はこんなところにまで影響を及ぼしているということだよ! 凄いじゃないか梔君!》
「……で?」
《返事を貰えないだろうか》
「編集長」
《頼む! 出資者の機嫌を損ねる訳にはいかんのだよ!
梔君、キミならわかってくれるだろう!わかってくれるね!》
「へん」
《頼んだよ!!!》
――――無音となった受話器。
綺麗な花柄の、よれよれの字が綴られた便箋。
それらを暫し死んだ目で見下ろして。
「……私の仕事じゃないでしょう、これ」