PandoraPartyProject

ギルドスレッド

スレッドの一部のみを抽出して表示しています。

梔色特別編纂室

【1:1】ちいさな姫と、古い写真と、猫の話

昼を少し回った時刻。
来客の予定があったから、無警戒に扉を開けてしまった。
配達人の差し出す荷物、その宛名に顔を顰めて、
しかし。
受け取らないわけにも、いかなかった。


――――愛弟子、カタリヤ・9・梔へ
君の私物がまだ幾つか残っていたので、送らせて貰う。

僕の名をあちこちで使うのは構わないが
偶には顔を見せてくれないか。
家内も君を恋しがっている。

くれぐれも、無茶はしないように。
君の活躍を波の彼方より祈っている。
――――アキレウス・B・アーケロン


テーブルの上には解かれた荷物と開かれた手紙。
それを片付ける間も無く、二度目のベルが鳴った。

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
(昔々、とある孤独な人形師のおじいさんがおりました。)
(……彼に、どんな悲劇があったのでしょう。)
(おじいさんは、人間というものを、ひどく嫌っておりました。)
(人間が生きる世界に身を置くこともまた、彼にとっての、悲劇でした。)

(だから、彼は人形を作りました。空想の上に、たくさんの物語を描きました。)
(竜退治に赴く、人形の騎士。)
(愛と希望に満ちた優しい世界に生きる、人形の村娘。)

(その中でも一等おじいさんが愛したのは、「はぐるま姫」の物語。)
(おじいさんの最高傑作である、生きているかのように美しい……)
(生きているかのように美しい、「ただの人形」に。)

(おじいさんは、物語を与えました。)
(あらゆる人形たちを慈しみ、かれらを温かく導く)
(やさしい世界の主。「はぐるま姫」を、かれの想像上に、生み出しました。)

(ひとつの、物語を。嘘を。そのお人形が、背負うことになったのです。)

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM