ギルドスレッド
スレッドの一部のみを抽出して表示しています。
梔色特別編纂室
(……もしかしたら、と思っていました。)
(カタリヤの「仕事」の手伝いをしたあの日のことを、お姫様は、よく覚えています。)
(「怖い」とは「そんな風になりたくないって思うこと」なのだと。)
(……今にして思えば、あの頃のお姫様なんて、もっといくらでも上手に丸め込めたはず。)
(それでも、あのときの彼女は、自分の行いが「いいこと」ばかりではないと)
(確かに、誠実であったのだと。お姫様は、思ったのです。)
(カタリヤの「仕事」の手伝いをしたあの日のことを、お姫様は、よく覚えています。)
(「怖い」とは「そんな風になりたくないって思うこと」なのだと。)
(……今にして思えば、あの頃のお姫様なんて、もっといくらでも上手に丸め込めたはず。)
(それでも、あのときの彼女は、自分の行いが「いいこと」ばかりではないと)
(確かに、誠実であったのだと。お姫様は、思ったのです。)
キャラクターを選択してください。
- « first
- ‹ prev
- 1
- next ›
- last »
来客の予定があったから、無警戒に扉を開けてしまった。
配達人の差し出す荷物、その宛名に顔を顰めて、
しかし。
受け取らないわけにも、いかなかった。
――――愛弟子、カタリヤ・9・梔へ
君の私物がまだ幾つか残っていたので、送らせて貰う。
僕の名をあちこちで使うのは構わないが
偶には顔を見せてくれないか。
家内も君を恋しがっている。
くれぐれも、無茶はしないように。
君の活躍を波の彼方より祈っている。
――――アキレウス・B・アーケロン
テーブルの上には解かれた荷物と開かれた手紙。
それを片付ける間も無く、二度目のベルが鳴った。